公園で野球をしている少年野球チームが見えたので・・

足を止めてしばらく見ていました。

 

お前に何回言っても無駄だ

 

監督らしき方が小学校4年生ぐらいの少年にノックを打ち続けていました。

 

『何回言っても上手くならないな』

『お前には何回言っても無駄だ』

 

こういった言葉でノックを打ち続ける指導者。

叱咤激励なのかもしれませんが・・。

 

これらの言葉をぶつけられている少年は

『すみません!もう一丁お願いします!』

この言葉だけを繰り返すだけ・・。

 

ノックを打っている間・・

一切の技術指導はなし。

 

ノッカーから出る言葉は

『何回言っても上手くならないな』

『お前には何回言っても無駄だ』のみ。

 

そして・・

本当にこのノッカーはノックを打つのを止めてしまいました。

 

そして・・

彼に向かって・・

『無駄!無駄!お前、野球に向いてないよ!』と・・。

 

『すみません!もう一丁お願いします!』

と野球少年は何度も何度も頼んでいましたが・・

 

『うるせえ!お前はもうグラウンドから出ろ!』

と言われ、とうとうその少年はグラウンドから出されてしまいました。

 

遠くから見ている私からも彼の眼から涙が零れ落ちているのが見えました。

 

ノックを受けている時間・・

僕は彼が必死にノックを受けている姿が印象的でした。

足の使い方やグローブの角度などいい感じで上手くなってきているようにも見えました。

この指導者には見えていないんでしょうが・・。

いや見ようとしていないのですから見えるわけないのです。

 

小学3年生か4年生の彼に・・

『何をやっても無駄だ』『野球に向いてない』

それは絶望という言葉のボールをぶつけているだけです。

希望を与えるのか絶望を与えるのか

 

子供の可能性は無限です。

可能性は希望です。

1%と2%は大きな違いはありませんが・・

0%と1%には大きな違いがあります。

それが可能性であり希望なんです。

その可能性や希望を大きくさせてあげることが指導者の役目なんです。

 

残念ながらまだこういう指導者がいるのも現実。

そして・・

周りが黙認しているのも現実。

 

チームの方針もあるでしょう。

ですが小学校3年生ぐらいの選手にこれはない。

 

チームのことなので黙って帰ろうと思いましたが・・

彼のことがどうしても気になり・・

グラウンドから出されて泣いている彼のそばに行き

『ナイスファイトだったよ』

そう声を掛けました。

 

希望と絶望・・

みなさんのチームの指導者の方はお子さんにどちらをくれる指導者でしょうか。

 

~年中夢球~