朝・・・絹は美しく装い特攻基地に向かいました。
特攻兵が恋人や妻に最後に多くの人がいても口付けをすることは決して珍しい事ではありませんでした。
誰も責める者もいませんでした。
照代は自分の立場をわきまえながら、信二を見送りました。
照代のもとに行き今までありがとうとお礼を言い握手をしました。
その後、特攻機に乗り込み信二は基地から飛び立っていきました。✈️✈️
春の日差しが暖かくなり出した頃です。
ですが、人々の気持ちはこの春の日差しのようにはなれません。
その場で絹も照代も泣き崩れました。
絹も照代も自分と相手の立場が直感的にわかりましたが、もめる事は無くお互いに大切な男性を送り出すしかないという無念さから泣き崩れながら抱き合いました。
その何時間か後、本部からの放送で信二の乗った特攻機も勇ましく敵機に突入したという放送が入りました。
絹は自宅に帰りました。
自宅では結婚前の娘が勝手に外泊をした事に何一つとがめませんでした。
その後、絹は大切な人を無くした深い悲しみが中々心から抜けませんでした。
食欲も無くただ空虚に時間を過ごしていました。
照代の方も数日は悲しみにくれていました。
ですが、仕事柄何もしないという訳もいかず料理、洗濯、お風呂の準備など余りお金にならない仕事をしていました。
照代のいる娼館ではこの頃になると好きな特攻兵と思いを遂げた女性に無理矢理他の男性と夜を過さすような事は自然と減って行きました。もちろん、お給料は減ります。
誰もが明日をも知れな命。
皆、少しでも人間らしく生きたいという思いが自然と湧き上がって来たようです。
食物も余りいいものはありませんでした。
ですから、基地近辺の人は男女を問わず体調不良の人も多くいました。
そんな中、春から初夏へと季節は移っていきました。相変わらず毎日のように特攻機は飛んで行きました。
多くの人々が毎日のように基地に別れに来ていました。
また食糧不足の為の体調不良にも悩まされていました。
照代は信二を失った寂しさを忘れる試に必死で働いていました。
🍀ここまで読んで下さってありがとうございます🍀
🍀私が文章化📄した前世を読むとよく、短編小説の主人公になった気がすると言われます🍀
🍀私達は前世での魂の学びをする魂に今生、地球に生まれて来ています。
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