近所の並木道でも桜が咲きだした。
桜は好きだけど嫌いな花だ。つぼみが膨らんでいる頃はまだいい。少しでも咲き始めると、心がざわつく。
咲き誇るひと房の横には、散る花もあり。私はいったいいつどのタイミングで、晴れ晴れと桜の木を見上げればいいのか。
心に靄が残ったまま満開のときが過ぎさって、花があらかた散る頃になるとやっと、落ち着いた気持ちが戻ってくる。
いっそのこと一度に咲いて、一度に散ってくれればいいものを。
そう思いながらも、天気のよい今日のような日は、桜が咲いているのをほっておくのは勿体ないように感じて、桜並木の下でパンを食べてきた。そんな風に急かされるような気持ちにさせられるのもまた、桜の嫌いなところだ。