ブータンを旅先に選んだ理由のよっつめは、タクツァン僧院。
パロ谷北部、標高約3000mの断崖絶壁にあり、下から見ると行ける気がしません…
富士山やチチカカ湖で高山病が酷かった私は、しっかり眠り、たっぷり水分を取って挑みます。
スタートしたのは朝7時半。
まだ人も少なく涼やか。
「天・風・火・水・地」を象徴する五色の旗。
だんだんと近づいていますが、まだ随分と遠く感じます。
あと一歩!
数百段もの階段を降りて、登って。
ついに到着。
全て荷物を預け、服装を正し、中へ。

ブータンに仏教を広めたと伝えられているグル・リンポチェ(パドマサンババ)が虎の背に乗り舞い降りたと言われている場所、圧倒的な空気感があります。
人々の祈っている姿や蝋燭の火を見て、胸がぎゅっとしたりもしました。

実は1998年にあった火災で全焼してしまったタクツァン。国民が力を合わせて再建したというパワーにも感動します。


そして帰りは笑いそうな膝に気をつけつつ、一気に駆け下りました。

森の中で、ドライバーさんが準備していてくれたブータン料理のランチ!日本でもピクニックなんて殆どしないので、新鮮です。
下山した後は焚き火で数時間焼いた石を入れたお風呂“ドツォ”へ。
疲れた身体を癒してくれます。
休憩中お店のお母さんが自家製のお酒で振舞ってくれました。
この日は土曜日、パロの街中で賑わいを見せるパブへ連れて行ってもらったのですが、そこで歌っていた彼女がパワフルで惹きつけられました。


遠い地でも、誰もが口ずさめる歌がある。
そんなことにも、感動しながらのラストナイトでした。