『2歳』と聞くと、子どもに関わっている人なら思うでしょう。

イヤイヤ期、魔の2歳、英語でもTerrible twosと言われるくらい、万国共通の大変な時期だと。


夏に2歳になった私の愛する姪も例外ではなく、感情を爆発させて大変なことがあります。

先日はバスで泣き出してしまい、妹は乗客のひとりに怒鳴られたそう。

ああ、SNSで時々見るこんな出来事は、実際にはもっと起こっているのだと悲しくなりました。

その時は周りの乗客の方が励ましてくださり、感激して妹の方が号泣してしまったそうです。

攻撃してくる人と闘ってくれなくてもいい、でも、寄り添ってくれる人がいたら前を向けるんですよね。


そんな大変な時期の姪と、2人で過ごすことになりました。

保育園に迎えに行って、夕飯を食べさせ、家に戻って、お風呂に入れる。

それだけのことですが、緊張していました。

これまで姪をよく見てきたので色々と理解しているつもりではいますが、最近は「ママじゃなきゃやだ!」ということが多くなり、私のだっこも嫌がるときもある。

果たして納得してくれるのだろうかと…


しかし、拍子抜けしました。

保育園へ行くと嬉しそうに出てきて、静かに靴を履き、先生方にバイバイをして私の手を握ります。

なぜ私が迎えにきたのか、これからどんな行動をするかを説明したら、きちんと聞いているのです。

その後の行動は、なるべく意思を尊重して相談しながら決めていきました。


姪が選んだレストランは、妹とよく行く場所だったよう。

スプーンを落としたときに、インターホンを押して片手を挙げ、店員さんを呼んだときには顎が外れかけました(笑)

子どもは本当に、大人をよく見ているんですね。


その後も驚くほど順調で、階段をゆっくり降りるのも、夜空に月を見つけるのも、青になる信号を待つのも、脱いだ靴を揃えるのも、お風呂で洗ってあげるのも、いろんな色のペンでお絵描きするのも、麦茶で乾杯するのも…

全てが尊くて、何度も姪に「しあわせだねー!」と言っていました。

後から妹夫婦に聞いたところ、2人でいるときの姪はいつもとは違う態度だったそう。

私に気を使っていい子にしていたのかな、と思うとそれもまた感動!


それでも

“この子を守れるのは今、私しかいない”

という緊張感で、ものすごくパワーを使いました。

お父さん、お母さんはそれが毎日、毎時間。

本当に尊敬するばかりです。


姪、という少し離れた存在だからこそ見えることが普段あります。

大泣きしたときにどんな目で見られるかとか、慣れないベビーカーを押していると通りにくい場所があるとか、優先エレベーターでは意外に優先されないとか。


子育てしやすい国になったらいいと願うけれど、親の気持ちをわかって!というのは難しいときもあるでしょう。

けれど、私たちが、子どもたちを愛せたら変わるのだと思います。


子どもほど希望があるいきものは、他にいない。

子どもほど美しいいきものは、他にいないのだから。



ちなみに妹の家から帰るとき、ぼんやりしていて逆方向にしばらく乗ってしまい、35kmタクシーで帰ることになったのでした(苦笑)


緊張感は、もたないなー!