秋晴れの空とあのお囃子と。
もうそれだけで心躍る気持ちになってしまう。
前日(まえび)の朝、ちょっと冷たい空気のなかで
長崎っ子の熱い思いが蘇ってきた。
35年前、私が締太鼓をつとめた本古川町の御座船も
昔と変わらない優美な姿を湛えて、今まさにその出番を待っていた。
今年のおくんちは、その日程が週末と重なり人を呼んだ。
人気の樺島町のコッコデショ(太鼓山)が、例年以上の盛り上がりをつくっていた。
9月下旬になって、私は東京から家族3人での長崎くんちツアーを企画した。
しかし当初、市内のホテルはどこも満室で宿を確保できずにいた。
ネットオークションでは、諏訪神社の桟敷席(通常4席¥12000)が¥134000など、
同様のチケットも高額で落札されていった。
そうしたなか、私は毎日ネットで空き室状況をチェックしながら、
10月6日から8日までの3泊のホテルを予約することに成功した。
そして、諏訪神社のあのプレミアムな桟敷(さじき)席も、
叔父の強力なコネを借りて、通常価格で手に入れることができた。
6日の朝の、これはまさに奇跡の出来事だった。

