慈しみの詩(うた)合歓木きみにあげる風の詩を悲しみにうつむく頭を撫でるためにきみにあげる雨の詩を怒りに燃え盛る瞳を鎮めるためにきみにあげる花の詩を寂しさにうち震える肩に寄り添うためにきみにあげる陽の詩を恐れにこわばる身体を包み込むために誰のものでもないのだけど誰のものでもないのだからたとえきみが固い殻に隠れたとしてもきみにあげる自然の奏でる慈しみの詩を イラスト:Dream様