冬の桜 | ~ 合歓の花の開く刻 ~

~ 合歓の花の開く刻 ~

心の琴線に触れた日常への返しうた

合歓木

蒼の薄雲が流れゆく
冷たい風泣いている

照らす陽は遥か彼方
私の枝はとどかない

力の限り伸ばしても
私の心はとどかない


私は恋の木実らぬ木
花散らす姿演じる木

されど散りゆく姿を
陽の光が照らすなら



風に乗れず泣く小鳥
羽休めの止まり木に

もてなす実もない枝
風避けの葉もない枝

されど無数の固い蕾
綻ぶ時を待ちわびる


私は恋の木実らぬ木
陽に恋した哀れな木

されど陽の光を仰ぎ
実らぬ蕾抱き締める



Sun_Sakura 
撮影:合歓木


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