Healer | ~ 合歓の花の開く刻 ~

~ 合歓の花の開く刻 ~

心の琴線に触れた日常への返しうた


夢ノ樹


「Healerとはすばらしい役割だよ。

基本に、まず自分が死なないこと。
そして、進む道が力相応であるか
危険な行為をする者はいないか
判断し

仲間に気づかせる事のできる
重要な役割なんだ」



君の背をみつめる

かぼそい肩が

昂揚する息で躍動する


振り返る君は

「あなたがいるなら、私は勝てる!」

輝くような満面の笑みを

背中越しに

僕へ投げかける



若すぎる早熟な帷子
淡い光りを灯す剣


この先を進むには

あまりにも心許なく…



君の背をみつめる

僕の援護を

全身で妄信しながら

この先にあるものへの

好奇心に躍動する



この先で訪れるものに

君の帷子が散ったなら

君の剣が砕けたなら…


僕は…


君の僕への失望と

ひきかえに

君を癒すための詠唱を止めよう


これからの君を護るために…



「Healerとは…

重要な役割なんだ」