疲れていたし、
雨で洗濯物も乾いてなかったので
昨日はジジィの所には行かなかった。

今日の夕方、そろそろ行こうかとしていた頃ケータイが鳴った。

見るとジジィからだった。

一瞬、ジジィが死んだんだと思った。

いやしかし、
死んだのならジジィのケータイからではなく病院の番号でかかってくるはず。

緊張が走ったが、
思い直し電話に出てみる。

するとがらがら声でジジィが

「今日は来るの?」…と。

今から行くとこやけど?

「洗濯物あるから。タオルがない。」

行くから

「お願い」

そう言って電話を切った。

洗濯物を実家へ取りに行き病院へ。

夕食時間にあわせて到着。

これ食べろ、それ食べろと言わないと
おかずの皿の蓋を開けないままお粥さんを少し食べるだけで返してしまうからだ。

歯磨きも「しろ」と言わないと2日も3日も磨かないまま。

普通、病院では口腔ケアしてくれそうなもんだが。

歯磨きもさせて、さて帰ろうかとした時
ジジィがアイスノンを替えてもらおうか?と言いナースコールを押した。

駆けつけてくれた若い看護師さんに向かい
アイスノンを無言でペチペチ叩くジジィ。

察した看護師さんは、
「あ、替えるんですね?」と笑顔で持って行ってくれた。

カッチーン

私が看護師さんだったら、わかってても

「は?」って言う。

ジジィに言ってやった。

「それは、ダメだ。
そんな頼み方はダメだ。
アイスノンをペチペチ叩いて、なんやの?偉そうに‼️」

だって、声がでない

「声出なくてもモノを頼むときは『すいませんけど、コレ替えてもらえませんか?お願いします』て言わな‼️」

う、うん

「ほんで、してもらった後は必ず『ありがとうございます』や」

う、うん

「子供でも出来るこっちゃ」

冷えたアイスノンを持って帰ってきた看護師さんに、
きちんといつもより多目に『ありがとう』と言っておいた。

看護師さんは、下僕でも家来でもない。
勘違いすんなよ、ジジィ。

今日も感謝感謝で帰路についた


疲れきった心と体に、海のパワーを貰いに行った