あなたの指とボクの口唇5 | ビールと猫'sと嵐さんと(注・BL)

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嵐が大好物
J担 翔潤loverですが、櫻葉&大宮何でもアリです(妄想、腐ってます)

人の勧誘目的、宣伝目的、男性は入室されないでください。
絶対に申請認定しませんから。

 

 

 この雰囲気のままではらちがあかない。

 誰か屈強な人が出てくる前にここを逃げなくちゃ。

 

 そう思ったわれは、逃げようと扉の方へ行く。

 でも、扉の前には自分より少し年上の男性が立っていて、その人をよけて出て行くのは不可能のように思えた。

 それに、動けば、

「今度は椰子の方に行ったな!欺こうとしても無駄だ、俺の耳にはお前がどこにいるのかがちゃんと聞こえてくる。いい加減名前を言ってここにいる理由を話せ。あまり長くは待たないぞ。大人を呼んでつまみ出したっていいんだ」

 

 違和感。

 

 なぜわれの方に顔を向けない?

 さっきからあらぬ方向を見ながら喋っている。

 手に持っている棒は何?

 われを打つためではなさそうだ。

 それに、語尾が震えている。

 

 われの足は速い。

 巧みに右へ左へ小刻みに場所を変え、様子を見ていると、踏み出しの音が聞こえる瞬間は顔を向けるのに、その後は我を探すように左右に顔を向ける。

 

 もしかして……見えてない?

 

 だとしたら、ここから逃げないでじっと息を殺していればいいのではないか?男性がわれの存在を諦めるまで。


 われは足を止めその場にしゃがみこみ息を殺した。