カイト……32 | ビールと猫'sと嵐さんと(注・BL)

ビールと猫'sと嵐さんと(注・BL)

嵐が大好物
J担 翔潤loverですが、櫻葉&大宮何でもアリです(妄想、腐ってます)

人の勧誘目的、宣伝目的、男性は入室されないでください。
絶対に申請認定しませんから。

 

 

 

 嘘だ。

 

 嘘に決まっている。

 

 ツヨシさんに迷惑がかかるからお茶でも持って行かなきゃだめだ。

 

 そう自分に言い聞かせても、奥から出ることができず、しゃがみこんでガタガタ震えていた。

 

「あ、すみません。

 この先のビルに用があったんですが突然の大粒の雨に降られてしまって、申し訳ないと思ったのですが寄らせていただきました。

 焼き物の個展ですか?少し見てもよろしいですか?

 今から行くお得意先の社長がこういうものを集めていて、あ、僕にはよくわからないんですがそんな僕でもいいなってものがあったら喜んでもらえるかなって。

 営利目的ですが、それでも、こんな僕でもすてきだなって思うものがあるかもしれないので」

 

「いいのがありましたら」

 

 すいっとあの人を残してツヨシさんはボクの方に来ると、あいつが帰るまで出なくていい。

 

 そういってボクにココアを入れ、コーヒーを2つ入れた。

 

「ごめんなさい」

 

 声になったかわからないけどそう言うと、ボクの頭をクシャっとして奥から出て行った。