ニコニコの潤。
よかった。
誕生日を楽しみにしていたことは知っていた。
熱を出しやすい潤が当日に熱を出してしまったのに気がついたのは前の日から潤が俺のベッドに潜り込んできたから。
『翔くん、ボク今日は一人で寝たくないの』
あの時、すぐに風邪薬を与えるべきだったと悔やんでる。
時間が経つに連れて汗ばんできた潤。うなされている、そう思った時には遅かった。
眠ってはいるが息は荒く、汗が額から流れ落ちている。髪も汗だくだ。
起こすことも忍びず、そっとぱじゃまをきがえさせ、汗をふいても目覚める気配もなく苦しそうな息だけが部屋の中を支配している。
どうしてあげることもできず、冷えピタをはり、そっと階下に降りていくと智くんがタオルで巻いたアイスノンを渡してくれた。
「熱、下がるといいな。明日のパーティーは中止にしたくないもんなぁ」
「うん」
楽しみにしているのに中止にしたくはないよな……
「アイスノン、サンキュー。
今日は俺、面倒見るからさ」
「たのんだよー」
ひらひらと手を振って智くんは自分の部屋に戻っていった。
熱下がってくれよ、神様頼むぜ。