机の上にはごちそうがいっぱい。テレビの前のおっきなテーブルにたくさんたくさん。
「今日は、遅くなっちゃったけど、潤の誕生日パーティーな」
「ありがとう!さと兄ぃ!ありがとう、みんな!」
「くふふ、これで17か。カズはちょっと前に17になったけど、ぜんぜん大人びてるよね」
「まーくん、こんな子供と一緒にしないでください。潤の精神年齢小学生か中学生並みじゃないですか!」
あれ?えっと、えっと、バカにされてる?
ボクの誕生日パーティーなのに?
なんか、むーっとしてきたぞ!
ほっぺたが膨らんでたんだろうか、つんつんって翔くんに指でつつかれ、
「2人ともからかうなって。グラスに飲み物注いで、乾杯しよう。ケーキは最後な。ね、智くん」
「そうだね。みんな昼御飯軽く食べたけど、潤と翔君は食べてないから、まずは、腹ごしらえからだね。
腕によりをかけたご馳走だから、早く食べよう」
「ふふ、潤、お皿ちょうだい。料理のせてあげるよ」
「はい!」
んふ、優しい翔くん。
って、まーくんも和也におりょーり取ってあげてる。さも当然顔だ。
……甘々?
じゃあ、ボクらは?
「どうした?お前の好きなのばっかりじゃん。まだなんか取り損ねてるのある?
とりあえず、まず食べたいだろう物をちょっとずつのせたから。
それ食べ終わったらまた取ってやるよ」
翔くんの取ってくれたのは唐揚げとカニクリームコロッケ、後、前菜みたいなのがちょこちょこ。
んふ、ボクの好きなのばっかりだ。
「しょーくん、タコの酢の物も欲しい」
ちょっとわがまま言ったら、笑いながら、小皿に乗った酢の物を出してくれた。ちゃんと用意してくれてたんだね!
「ありがとー。
あれ?和也はハンバーグと付け合わせのマッシュポテトでミニトマトだけ?
まーくんのは?」
「あはは、カズ食べるの遅いから俺と半分こ。
これがなくなったらまた新しいの取るよ」
うむ、これが【愛情のなせる技】か
。
「ほら乾杯して食べよー」
さと兄ぃの一言でみんながコップを取って、
「「「「誕生日おめでとう潤」」」」
「ありがとう!」
カチンとグラスがなった。