悪魔の囁き
【ずるいね、心配してるふり】
【潤も同じ、翻弄されてるふり】
【くすくす】
【くふふ】
【相葉ちゃんの一番欲しいもの何か知ってる?】
まぁの一番欲しいもの。
【俺の一番欲しいものは?】
智の一番欲しいもの。
【カズが一番欲しいものは?】
カズの?
【俺、頭悪いからうまくまとまんないけど……それは潤の欲しいもので翔君の欲しいものでもあるんじゃない?
そそのかしてごらん】
寝物語。
俺に腕枕をして柔らかく髪を撫でながら囁くのは悪魔の言葉。
【智の欲しいのは俺じゃないんだ】
【潤だってそうだろ?】
【〔一度だけ大好きな潤が抱 けたら諦める〕って言ったくせに】
【〔無理だって諦めてたから嬉しい〕って言ったくせに】
鼻を摘ままれたから頬っぺたをひっぱった。くすくすと笑い合う。
最初から知ってる。お互いに知ってる。だから、利用する。
【でも……】
【でも、なあに?】
【翔君も相葉ちゃんもどっちも欲しいなんて我儘だなあ、潤は】
【ふふ、しょうがないよ。好きなんだから。それに……】
【それに?】
【まぁの誕生日なんだもん。俺の身 体 をプレゼントしてもいくない?】
くすくす笑ったら、ぐいっと入 ってきた 智。
【困った子だなあ】
【んんっあっ!……もっと……して……】
智の手が俺の身 体 を這った。
誕生日プレゼント……fin