「浴室の用意をしておくよう言い付けて参ります。
御食事はその後の方がよろしいでしょうか」
潤様に呼ばれているというのに、僕の口からは事務的な言葉しか出て来ない。
「翔、来い」
「姉姫様とのご会食の準備がございますので、ぼ、僕は」
身を翻して逃げようとした僕は、寝室から出て来た潤様の姿に目が釘付けになり動けなくなる。
しどけなく羽織られた襦袢は目を奪うような朱で、潤様の白い肩を申し訳なさそうに被う。
そしてその手に握られた物は靭やかにしなる鞭。
「いつからそんな聞き分けが悪くなった?ん?
主人の命令を聞けない者には仕置きが必要だな。
さあ、此方に来い。
次は無いぞ」
「じゅ、潤様っ!やだぁっ!」
ぎっちりと結ばれた 縄が僕の手を拘束する。
さっきまで僕が着ていたスーツはくしゃくしゃになってベッドの下に投げ棄てられてる。
もう僕を隠す物は何も無い。
「ああ・・・興 奮する・・・だろう?」
脚を閉じる事を禁じられ、鞭の 先 で身 体中を 擽 られる。
「ごめんなさい、赦してくださ・・・んんーっ!」
「駄目だ、まだこれからだ。
岡田に嫉妬しているお前の顔は美しい」
「ひどっ!ん、ん」
潤様は言 葉と鞭の先で、僕の興 奮を高めて行く。
いつもこうやって・・・。
潤様のお取り引きの材料にされた翌日は、僕の足 腰が立たないくらい貴方は責 め立てるんだ・・・。
自分は岡田様に抱かれたくせに。
続