蘿月(80) | ビールと猫'sと嵐さんと(注・BL)

ビールと猫'sと嵐さんと(注・BL)

嵐が大好物
J担 翔潤loverですが、櫻葉&大宮何でもアリです(妄想、腐ってます)

人の勧誘目的、宣伝目的、男性は入室されないでください。
絶対に申請認定しませんから。



愛しい人として、雅紀と愛し合えた。

雅紀のおれを呼ぶ声が耳に残っている。

屋敷に戻る車の中で幸福感に浸っていた。

その、おれの気持ちをぶち壊すように、

扉の中、階段に寄りかかって大野がおれを待っていた。

「んふ、朝帰り、ですか、お坊っちゃま」

睨み付ければ、鼻で笑われ、

「旦那様が呼んでおられます。

けれど、その前に、聞きたいことがございますのでお話よろしいですか?」

恭しい態度。

明らかにバカにしてる。

でも、こいつに腹をたてるのもバカバカしい。

話すことなんかなにもない。

無言で通り抜ける。

すれ違い様、腕をスゴい力で捻られ、

階段の手すりに押し付けられる。

「なにすっ!」

「無視は良くないなぁ、仮にもお兄様だよ?」

「知るかっ、そんなことっ!離せよっ!」

「お前、あの屋敷に行ってたんだろう。

そこに、潤と言うガキがいるはずだ。

もう1人、同じ年格好のガキが、いたな?」

「知らないな、そんなやつ」

「知らない?」

「っあっ!やめろっ!」

ギリギリと捻りあげられ、腕が悲鳴をあげる。

「言えよ、骨、折るぞ」

耳元でささやくように言われ、全身に鳥肌がたった。

けれど・・・、

「し、らないことは、い、え、ないっ!」

「ちっ!使えねぇ」

「うわぁっ!」

突き飛ばされて階段から落ちる。

右手がだらんと垂れ下がった。