イエローサルタン:強い意思
音をたてないように、リビングのドアを開ける。
ソファーのところ、
真剣な顔でタブレットとにらめっこしている翔くん。
お仕事の資料がテーブルに広がってる。
こんな夜中に・・・。
みんなでボクの家に来るために、
スケジュール変えてきてくれたんだ・・・。
「潤?
起きてきたんなら、こっちにおいで」
う・・・隠れてたのに・・・。
ぽてぽて歩いて翔くんのとこに行く。
でも、お仕事の邪魔したくなくて、
ソファーの後ろにしがみついた。
「こっち側に来ればいいのに」
「いいの。お仕事続けて?」
「ありがとう。
もう少しだけ・・・ごめんな」
ボクの髪の毛をくしゃってすると、
翔くんは、また、資料に眼をおとした。