でも、医師がマネージャーとオレに伝えた結果はやっぱり過労なんかじゃなかった。
血液検査、CT、尿検査、そして軽いアンケートとロールシャッハテスト・・・
後者の2つがメインだったんでしょ?
告げられた結果は
「まぁ、過労もありますけど、今日の症状は過度のストレスからくるパニック障害。
やっていただいたアンケートから見て境界型、なんですよね松本さんの場合」
と言うものだった。
「マネージャーさん・・・報告しなくちゃ、ダメだよね・・・」
帰りの車の中、沈黙を破ったのはオレだったけど、言葉が続かない。
精神を病んでるって、言われたんだ。明るい気分になるわけがない。
今の場所からも追われちゃうんだろうか・・・。
「・・・っ、ふ・・・ふぅっ!」堪えていた涙が溢れだす。
せっかく、ここまで頑張って来たのに。辛いこともみんな歯を食いしばって来たのに・・・
「っぁ・・・ふぁっ、・・・く・・・」ブランケットを頭から被り、顔だけは見せないように、嗚咽を漏らしていたオレに、マネージャーさんは言った。
「松本さん。過労、と言うことにしましょう。・・・疲れ切っていたと」
「ふえ・・・?」
「その代り、今日、ああなるに至るまでにあったことを私に全て教えてください。
そうでないと、またこんなことがあったら隠しきれません」
「・・・でぇも、っ・・・んなことしたら・・・ばれたら・・・」
「ばれません。私が松本さんのマネージャーであるうちは、ばれるようなことをしません」
「本当に?」
「本当です。任せてください」
マネージャーは本当にオレを守ってくれた。
メンバーがいる時は何も出来ませんが、みなさんがいれば安心でしょ?
一人のお仕事の時はなるべくそばにいますから、大丈夫ですから。
でも、オレは、オレの精神はもうどうしようもない所まで来ていた。