こんばんはにっこり    





今日は昨日の約束の通り、


昨日の脳外科の外来の話と


驚愕病について新たにわかったことについて


書きたいと思います!




まず、初めてこのブログを


見てくれている方もいると思うので


なぜ私が脳外科に通っているかの


経緯から説明します。






脳外科に通うことになった経緯

私は2023年5/11昼に会社で見通しの悪い入口で


他の社員とお見合いになり、


驚いた拍子に転んで、頭部を強打しました。


その時の記憶は曖昧であまり覚えていませんが、


右耳から大量に出血していたことは


覚えています。


そして、救急車で近くの総合病院に運ばれ、


そのまま入院となりました。





くだされた診断は

  • 側頭部頭蓋骨骨折
  • 外傷性くも膜下出血
です。



そして、側頭部を強くぶつけたことから

顔面神経麻痺を併発し、

約1ヶ月半リハビリを行い、

完治することができました。

また、右耳も周辺を強くぶつけたことから

伝音性難聴になってしまい、

現在も漢方で治療中です。

さらに、脳自体に強い衝撃を受けたからか

嗅覚も低下しており、

今はステロイドの点鼻薬で

経過観察をしているところです。





そして、くも膜下出血による目眩や、


薬の副作用によるふらつきが少なくなったため、


6/6に退院をしました。


これが私の今回の事故の全部です。




なぜ、人と対面になり驚いただけで


ここまでの怪我を負ってしまったのかというと


私が、驚愕病(Hyperekplexia)


という疾患を持っているからです。


しかし、生まれたときから


この病気を持っていると


わかっていたわけではなくて、


この診断が出たのは、ついこの間。


今回の事故をきっかけに


やっと治療を始めることができました。




驚愕病とは?

驚愕病は、

  • 血液検査
  • 尿検査
  • 頭部CT・MRI
  • 脳波
  • 神経伝導速度を含めた電気生理学検査

では異常が見られません

なので私も今回の怪我を負うまで

診断を受けることなく、ネットで調べた情報で

自分は驚愕病かもしれないと感じながら

不自由な生活を送ってきました。

大学生の頃に一度、

病院に相談しに行ったこともありましたが、

病気の認知度の低さから相手にしてもらえず

治療を受けずに今回の事故に繋がりました。


驚愕病の特徴として、
  1. 新生児期の全身性の筋硬直
  2. 刺激に対する過度の驚愕反応
  3. 驚愕反応直後の一時的な筋硬直
が代表的です。


名前の通りとにかく驚きやすくて、

驚いたらそのまま固まってしまう病気です。

普通の人にとっては

なんでもない音や光にも驚くし、

ちょっとなにかに躓いたというときも、

普通の人なら足を挫いたり

膝を擦りむいたりで済むはずが、

私達は躓いた衝撃に驚きそのまま

棒のように倒れてしまいます。

だから、成人期以降まで治療ができなかった

私のような人は、

またびっくりしてしまうかもしれない。

また転んで大怪我を
負ってしまうかもしれない

過度に緊張、不安を抱いてしまい、

精神疾患と誤診されることも

少なくありません。

診断基準は、

グリシン受容体作動性

神経伝達系の異常による

抑制性神経伝達障害であるため、

この神経伝達系に関与する遺伝子解析により、

確定診断をすることができます。

具体的には、
  1. GLRA1
  2. SLC6A5
  3. GLRB
の3つの遺伝子を検査します。

私は今回の遺伝子検査で

1番のGLRA1の遺伝子に
変異が認められました。

これは、驚愕病を持つ方で
一番多い遺伝子変異です。

これらの多くは

常染色体優性遺伝形式をとるため、

多くの患者がいることが予想されますが、

  1. 確定診断が遺伝子検査のみであること
  2. 疾患の認知度が低いこと
により、疾患の報告が極めて少なく、

潜在的な方も含めた患者数、

有効な治療法がまだ、明らかではありません。

治療方法


有効な治療法が明らかではない。


といいましたが現時点では、


クロナゼパムという薬剤が有効ということは


わかっており、


私も含有するリボトリール


という薬を内服しています。


しかし、効果を発揮する服用量は


人それぞれで


頓服薬として服用している方もいれば


常用的に一日の内服量を


決めている方もいます。


私は、0.5mgを朝晩2回内服していて、


昨日の外来からやっと錠剤に変更となりました。








また、昨日新たにわかったことですが、


分けて服用する方が効果を


感じる方が多いようです。




遺伝性について


驚愕病の遺伝性についても


詳しくはわかっていませんが、


持っている遺伝子変異の種類によって


変わってくるようです。


私のGLRA1は、優性遺伝で


男女で同等に2人に1人の確率


で遺伝します。


しかし、これは確率の話なので、


100人産めばぴったり50人に


遺伝する可能性も高まりますが、


通常2.3人産む場合は、


両方に遺伝する可能性


遺伝しない可能性もあります。


さらに、この遺伝子変異を受け継いだとしても


驚愕病としての症状が


必ず発症するわけではないし、


違う発作を持つ場合


考えられるとのことでした。


驚愕病の方で出産した方も


多くいるらしく


私も元気な子も産める可能性があるなら


相手と相談して


いつか子供も欲しいな、と思います。





また、驚愕病には合併症として


  1. ヘルニア
  2. 股関節脱臼
  3. てんかん
  4. 発達障害
を持つことが多く、

聞いた話によると、

ヘルニアはよく遺伝するが

てんかんはあまり遺伝しないとのことです。

また、リボトリールは

妊婦へは有益性投与といい、

薬が起こす新生児や妊婦への影響より、

驚愕病の発作を抑えるほうが

大切だと考えられれば

服用する事ができる、

禁忌の薬ではありません。

ただ、私が見た症例報告に

妊娠したからリボトリールの服用を辞めたら、

頭部外傷を負い、再度服用を開始したという

ものを見たので現時点では

私は妊娠しても
服用を続けようかなと考えています。



また、同じ症例報告に


緊張するとびっくりしやすくなり、


集中するとびっくりしづらくなると


書いてありました。


本当にそうで、私も自分で差す


目薬は大丈夫だけど


主治医の先生に差してもらう目薬は


リボトリールの服用を開始しても


まだびっくりします無気力




以上が驚愕病で


私が知っている全てです。





私のように後遺症を持ってからじゃ遅いし、


当てはまる方は、


なるべく早く治療を開始して


普通の階段が怖いとか、


転ぶ可能性が高くなるから


運動を避けたり


出掛けるのが億劫


になってしまったり


不自由な生活から開放される方が


増えることを願います。



私も、まだまだ階段は


手すりを使わなきゃ怖いし、


平地を歩くのも不安はあるけど、


自分で刺す目薬にはびっくりしなくなったし、


大きい音だから嫌いだった


映画館も行けるようになりました。



ちょっとずつでも生きやすい


生活を送れています。



どうか、同じ症状で


悩まれている方の不安が


少しでも解消されますように。




おやすみなさいふとん1