私、マダラと申します。
斑点の「斑」とかいてマダラと読むんです。
人種は暇人。あ、日本人とも言いますけどね。
髪の毛の色は…ネット上では銀色をよく使ってるかしら。なんとなく銀色ってキラキラしてて好きです。そうそう、ラメとか光が入ってる小物類をよく持っていますし。
…なんだかこんなことを言っていたらカラスみたいですね、私。
ほら、カラスって光るものが好きじゃないですか?
家に住み着いている「スオウ」って名前のカラスも光るものが好きなようで、よく私のラメ入りポーチをとって行ってしまいます。
まあ叱るとしゅんってなるから可愛いんですが。
あれ?いつの間にか話が脱線してますね。ま、いいでしょう。
ささ、どうぞ。家に上がってくださいな。
「姫様ー。おなかすいたよぉ」
「はいはい、お客様が来たから後で何か作ってあげますね」
彼女は声の聞こえた方向に、にこりと微笑んだ。
子供でもいるのだろう。どたどたと走っているようなうるさい足音が聞こえる。
「あの…姫様って?」
「ああ、すみません。私のあだ名なんですよ。仰々しいからよしてって言っているのに」
今、俺の目の前にいるのは、おっとりとした美人さんだ。
確かに、お姫様のような印象を受ける気もする。浮世離れした感じっていえばいいかな。
初めてのオフ会に緊張していたけど(本当は怖い女の人だったらどうしようかと思ってた)全然普通に喋れる気さくな人だ。
女子というものが苦手な俺にとって、好印象を抱いたのは珍しい。まあネットで先に知り合ってたからってのもあっただろうけど。
でもなんだかおもしろいな、この人。喋り方がなんとなく丁寧で昔臭い気がするんだよね。
「―あの、お手洗い借りてもいいですか?」
「どうぞ。そこの隅を左に曲がったところにあります」
うん、やっぱりちょっと昔臭い。
続く。
