小出刃 包丁を見るのは好きである。

デパートの料理用品コーナーの奥にある刃物コーナーでしばし見るのである。

日本の刃物は、刀に代表される様に優秀なのだ。

地元、弘前にも町鍛冶は幾つもあった。今は後継者の関係もあり少なくなっただろう。

それが農具(草刈カマ)だったり、小さな小刀(まぎり)だったりする。


自分の親父は、津軽塗りの職人なのである。そして母方の爺さんは弟子を何人も抱えていた弘前にある津軽塗り組合の一つの祖である。


親父も弟子だった。叔父がそこの理事長をしていたが、他界して今意思を継ぐべくいとこが家業としている。

職人の子だからそこらへんは少しうるさい。 ご存知かも知れないが地元弘前は、城下町であり津軽家は戦国時代、豊臣や徳川の時代を通して活躍した地方武将の端くれである。津軽の殿様には、石田光成の遺児(辰子姫)との間に出来た子もいた。


城下町であるから、刀鍛治もいる。年に何降りかは打つそうだ。

刀は、その鍛えと錵(にえ:波紋)が美術品としての価値をもつ。日本刀の美しさは、その錵の景色なのだ。小さい頃から、博物館で刀を見てきた。社会人になってからも、九州や刀剣美術館や本で見てきた。


人を切った刀は、血糊でさびが出ているものや刃こぼれがあったりする。また名将の刀は例外に漏れず名刀である。実に威厳や実用品としての機能美や鞘や柄の螺鈿(らでん)細工だったり、漆ぬりなど美術的価値もある。

記憶にはないが、母親の家系が足軽とはいえ武士なので刀もあったそうだ。槍は記憶にあるが、おもちゃではない、手裏剣でも遊んだ。


また親父が鞘の修理を頼まれ、日本刀ごと預かりしていたので何度となく見た。


最近の包丁はその日本刀の錵を思わせる美しいものがある。しかも柄が実に綺麗だったりする。


料理はすきである。だから、小さい時から刃物を使って剥くという作業は好きである。弘前はりんご所、例外にもれずりんごを剥くので刃物の使い方がオイラと同年代の物は上手い筈。

最近は、物が豊富だしりんごだけがおやつではないのでそんな風ではないが....。


おっと、いぜん「貴殿の話は自慢話ばかりでつまらない」と言われた事がある。このくらいにしよう。


包丁メーカで有名な木屋であるが、かのドイツのヘンケルの包丁も扱っている。


一時のステンレス包丁に駆逐されて(言い過ぎか)和包丁は手入れも難しいので少なくなった。


昔の古い家には、砥石(といし)もあって親父が切れ味が落ちた包丁を磨いでくれた。

うちは家業の津軽塗りの関係で、必需品だったが...。


また良い天然砥石も最近では高価らしいし、量も取れないらしい。 という訳で、和包丁やキッチン用品を見ていると時間が立つのは結構速い。


室町に本店を構える木屋は、以前から知っていたがWEBを見ると、改めて綺麗だと思える。


ステンレスの包丁もプロがキチンと砥石で研ぎ、目を立てると実に良くきれる。

みんなも一度使っている包丁を見てみた方が良いと思う。



■刃物・木屋


※写真:使いやすそうな小出刃である。釣りの時便利だとある。生憎釣りの趣味はないが、山歩き(山菜取り)にもよさそうだが、実家をはなれてここ20年ほど山菜取りなどしていない。が、欲しいのである....。