<三寒四温                                      ツール・ド・とちぎ >

常盤線

 投稿日時2018/3/11(日) 午前 6:25  書庫鉄道雑記 カテゴリー鉄道、列車


上野発の普通列車乗った時から~。
プシッ!
早くも3本目。遠くにはポチッと牛久大仏が見えている。

乗っているのは常盤線。
東北本線のバイパスとして活躍していた時代もあるが、本線の複線電化や新幹線の開業によりすっかり取り残された感がある。

と、ここまででお気づきだろうか。
常盤線は常陸と磐城への鉄路なので常磐線である。
以前駅の表示でも常盤線と書かれていた事がある常磐線で……。

てな書き出しで本館のネタにしようと思っていたんですよ。常磐線を利用して磐城へ。そして福島県で磐城と対をなす旧国名「岩代」地域へというやつを。間に常葉なんかもからめてね。
そもそも、岩代って影が薄いじゃないですか。福島県の半分を占めていながら、「じゃあ、どのあたりなの?」と言われてもピンとこない。岩代と冠した駅も壊滅状態ですしね。その辺りにある猫川というのも気になるなー。(またこれかい)
ま、その辺はおいおいとして、とにかく常磐線で出発して1泊2日くらいでぐるっとめぐって来ようと思っているうちにずいぶん時間が経ってしまって、その間に何やかやあって常磐線の普通列車も上野発いわき行きが多かったのが寸断されたり、線路そのものが寸断されたり、品川発になっちゃったりで「なんだかなー」だったのですよ。
ところが、この度常磐線にじっくり乗ってみて思ったんです。
あれっ?!やっぱ常磐線っていいじゃん。

まず第一に思ったのが、宇都宮線より一生懸命走ってる。
宇都宮線は快速タートル 以来手を抜いて走ると言うイメージが定着してしまって、それが「JRってそんなもんだろう」になっていたんですよ。
ところが先日乗った常磐線はい一生懸命走る。水戸辺りはもちろん、末端のいわきの辺りまで行っても一生懸命走る。これはいいです。

第二に特急待ち合わせがある。
その昔の東北本線には及ばないけど、新幹線が無いおかげで特急が30分おきにあるので当然それに抜かれるんですよね。
これがいい。
やっぱり普通列車に乗っていたら特急に道を譲るというのが無くちゃいけませんよ。
宇都宮線でもさほど早くない奴に抜かれるのはあるけど、あれはだめ。こちらのお客さんがあちらに乗り換えるのになんか殺気立ったちゃう。
特急に抜かれるというのは、こちらの客なんか関係なくその脇を一瞬で駆け抜けて行く、こちらはそれを悟りが開いたように受け止める。
それがいいんですよね。

第三に風景がいい。
宇都宮線は関東平野です。
とにかくまっ平ら。遠くに見える日光連山。それが次第に近づいてきて気づけば山がちになって来て少しのデコボコを切通したり跨いだりしているうちに越境しちゃう。
でも、常磐線は関東平野を走っていながら結構平らではないんですよね。なんか丘がち。
合間にあるのは田んぼじゃ無くてレンコン泥田。夏に乗ると花がきれい。
なのに水戸を過ぎると海~。キラキラの海~!
それも見下ろしたり、松林の向こうだったりで、とどめの県境ときたら、「あれ?いつの間に」という東北線と違ってトンネルくぐれば福島県。
やっぱいいわ~。

東北本線はそんなゆるゆるさをごまかそうとしたのか、「宇都宮線」なんて東武の二番煎じの様な愛称を付けたけど、私鉄色が濃くなっちゃったよね。
高崎線はそもそもが高崎線だから愛称無し高崎線だけど、大宮から先が上越線とか信越本線であったらやっぱり高崎線という愛称になっていたんだろうね。
ところで信越本線はなぜ中途半端な高崎が起点なんだろう。支線上に起点がある本線は他にあったったけ?中央本線なんか本線上起点だけでは満足せずに無理やり「私起点は東京駅で終点は名古屋ですらね。神田~金山間ではないですからね。」てな感じに信越本線も図太く行けなかったのかねぇ。
それに比べると常磐線は揺るがないよね。東北本線のサポート役として日暮里~岩沼という立場を保持して、東京からすでに開通していた水戸線友部までたどり着いた時も「水戸線の名前はこちらで頂きます。そっちは小水線とでも名乗ってね」なんてしなかったもんね。
なので愛称を付けようとしても水戸線は使えないし、土浦線では手前すぎるし勝田線では知名度パワーが低すぎるし日立線もねー。
だいたいこの日立が紛らわしいんですよね。元々この辺りは常陸国で日立は黄門さまが付けた地名。だから路線愛称は常陸線でよさそうだけど「じょうりくせん」と呼ばれちゃうんだろうな。
そもそも常磐を「ときわ」と呼んじゃったから話がややこしくなっちゃったんじゃないの?
だから、常磐線列車も東京乗り入れが実現したんだし、この際全く新しい愛称を付けちゃえばいいんじゃないの?
なんとかランキング最下位地域をそれでも昔堅気にけなげに走る常磐線。その愛称は原点に帰って、常陸線。でもそれは上の通りだからね。
そこで常陸国は東海道の北端なので「北東海道線」。
うん。それがいい。

なんて思いながら、正月帰省の帰りはその素晴らしき常磐線周りにしようと品川駅に降り立ったんですよ。
したら次に土浦以北へ行く列車はなんと約1時間後。
もう平成も終わろうとしているのに1960年代のダイヤかよ。いくら昔堅気とは言ってもちょっと待ってらんないねぇ。
で、すぐに来た小金井行きに乗り込んで、即座にプシッ!。

やっぱ常磐線でいいや。



コメント(2)

 

 

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実はご幼少期からの常磐線ユーザーなんです
小名浜臨海や常陸多賀駅の線路を車窓から見ながら育ちました(笑)
そのうち
「ふるさと銀河復興線」とか臭い名前がつきそうで怖いです(殴)  

2018/3/11(日) 午前 9:51  LUN  
 
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> LUNさん
常陸多賀駅近くの工場にいる黄色いスイッチャー。
通った時は車庫にちんまりしていてかわいかったです。
常磐線は進む方向が良かったでね。
違っていたら「水戸南東線」。臭いそう(笑)  

2018/3/12(月) 午前 6:45  NEKOTETU