<おまけ お休でした ж 25 ж 舌噛んじゃった>
ж 28 ж 伝説の男
2010/3/28(日) 午前 9:40 猫の間 猫
「りら」は近所の人にも「あれっ?こんな猫もいたの?」と言われるくらいその姿を隠して山で隠密行動をする忍び猫です。
それに引き換え「こてつ」はとにかく目立つ事ばかりやっていました。それもちょっと間の抜けた行動ばかり。
「こてつ」の始めての間抜け行動は、と思い出してみると、やはりアパートの2階の屋根の上に登って降りられなくなり「ニャーニャー」鳴いていた事。
ある日の夕方。買い物から帰ってくると何処かから「こてつ」の助けを求める鳴き声。薄暗くなった辺りを声を頼りに探していると、屋根の上で目がキラリ。
その時は2階通路の手すりの上に登って、餌でおびき寄せて、油断していたところを首根っこを捕まえて救助したのですが、いったい何時からそうやって屋根の上で鳴いていたのやら。おそらく近所の人の目にもとまって、「あれっ?あんなところに猫がいる。」と言われていたのではないでしょうか。
「こてつ」は対人恐怖症で私たち以外にはなつきませんでした。ですから近所の人が助けてやろうとしてもそれは出来ない事だったと思います。もっとも、「こてつ」はでっぷりとして外見はノホホンですから、他所の人からすれば「あの猫あんな所で遊んでる」と見られていた可能性の方が大きいです。
この「こてつ」の、目立つところにいる、という行動が近所の人の話題になり迷惑にもなりました。
「こてつ」は対人には弱虫の癖に好奇心が強く、対猫にでは強くて広い縄張りを持っていました。ですから毎日その縄張りの中をパトロールしては不審なところに顔を出し妙な行動をして人目につく、という事を繰り返していたのです。
工場を覗きに来て人と目が合うと一瞬、ギョッ、というか、しまった、というような表情をしてヒョコヒョコと去っていきます。逃げていくのではありません。去っていくのです。
そこは「こてつ」のテリトリー内ですから、人から危害を加えられないと判ると堂々と歩いてその場を後にするのです。もっとも、工場に「こてつ」に危害を加えようと思う人はいなかったのですが、からかいがちに、「こてつ」こっちおいでー、などと声をかけられた時はスタタタタと少し早足になって去っていきます。そして次の日もまた顔を出す。そんな風ですから工場内ですっかり有名になってしまいました。
とにかく人嫌いの癖に、学習能力が無いのではないか、と思われるほど、人がそこにいるかもしれない、という警戒心が全く無いのです。ですから常に堂々と真中。物陰に隠れながらこそこそ進む、という事無く真中。隣の庭を突っ切る時も真中。それで人目について「こてつー」と声をかけられてスタタタタ。それの繰り返し。
その結果、
「こてつ」急ブレーキ事件
「こてつ」車の屋根飛び降り事件
「こてつ」台所覗き事件
「こてつ」最後の決闘崖落ち事件
等数々の伝説を残してしまいました。
この様にはっきり言ってお間抜けなのは「こてつ」の個性なのだと思っていました。だって「りら」にはこの様な伝説は無いのですし、(1つだけ、台風遭難事件があります、これもお間抜けと言えば言えるのですが。)その後うちに来た「あかね」「はな」「まろにー」も全然問題を起こしませんでした。
ところが「まめてつ」。これが最近、ややや、という感じになってきたのです。
始めのうちは、落ちる、という些細な事でした。
落ちるのはテレビの上とかちょっとした高いところからで、寝ていてずり落ちてくるのです。これは「こてつ」の特許だと思っていたのですが「まめてつ」もやってくれました。
そして誰もやらなかったのについにやってしまった風呂落ち。
お風呂に入っているとよく猫たちが覗きに来ます。なかでも「はな」はお風呂が大好きで毎日の様にやって来ます。もっとも、風呂好きといってもお風呂に入るのではなく、お湯を飲みに来るのです。
「はな」はお湯が多ければ前足を掛けただけで飲んでいるのですが、少ないと縁に乗って絶妙なバランスで首を伸ばして飲みます。更に少なければ前足を伸ばしてすくって飲むという芸当までやってくれます。
ところが「まめてつ」。お風呂の縁に乗って2~3ポ歩いたと思ったら、ツルリ、ドボン!!。
それと、「まめてつ」はやたらと声を出す、という癖があります。そこらに飛び乗る時に「ウニャッ」。歩いている時も「ウニャウニャ」。
「こてつ」がお世話になった近所のラーメン屋さんに行ったら「この頃ブツブツブツブツ言いながらやって来る猫がいる」との事。アチャ~。
そしてついに、「まめてつ」屋根ぶち抜き事件発生。
うちの軒先には透明波板が張ってあって下屋になっています。そこに、「こてつ」に負けず劣らず高いところが好きな「まめてつ」が屋根から飛び降りてぶち抜いてしまったのです。
その時「まめてつ」が屋根の上で遊んでいるのは判っていました。でもいつもの事なので別に気にも留めずにいたら、いきなり背後でボコン!!バラバラ。
驚いて振り向くと波板に大きな穴が開いていて、辺りには破片と上に乗っていた杉っ葉が散っており、そして走り去る「まめてつ」の後姿がありました。
波板自体がかなり老朽化していて、ぼちぼち取り替えかなー、とは思っていたのですが、「まめてつ」が全面張替えの決心をつけさせてくれました。その後も「まめてつ」は懲りる事無く屋根の上で遊んでいます。
お間抜けなのは個性ではなく、どうやら、「オス猫」はお間抜け、という事の様です。
「こてつ」急ブレーキ事件
寮の裏手で声を掛けられ戯れに追いかけられた「こてつ」が全力で表に逃げてきたところ、隣の人がちょうど栗を広げて干していて、そちらにも驚き急ブレーキ。アニメでよくある様にキキーと音を立てながら逆方向に足を動かしていたが止まりきれず、干してあった栗を全て蹴散らしてしまった。
「こてつ」車の屋根飛び降り事件
屋根の上のパトロールを終えた「こてつ」が降りるとき停めてある車の上に飛び降りるので、皆が寮の近くに駐車できなくなってしまった。
「こてつ」台所覗き事件
魚を焼いていると視線を感じるのでそちらを向くと「こてつ」がじ~っと見ている。
「こてつ」最後の決闘崖落ち事件
引越しで多くの人が手伝いに来てくれた時、横の高さ7~8mの崖の上で「こてつ」が他所猫とにらみ合いを始た。皆が「あそこで喧嘩したら落ちるのではないか」と言い合っていた矢先「こてつ」が飛び掛り2匹して組み合ったまま崖を転がり落ちてきた。
--第25号(平成17年8月6日)--
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