歩行に関して言えば

現在

内反尖足が顔を出してくるのは

カラダが強張っている時か

ドッと疲れが出ている時ぐらいで

普段の生活や

普通のお出かけの時は

先ず顔を覗かせる事は

今は有りません。

 

脳梗塞を発症した当初は

まさかこんな日が来るとは

思っていませんでしたが。

 

病院で寝ている時

普通に歩ける夢を

見るくらいでしたので。

 

最初は壁伝いでしか

動けませんでした。

何処かを掴んでいないと

立つ事すら安定しませんでしたし。

 

内反尖足の改善を

最初に感じたのは

足裏の接地感の変化です。

 

どう変化したのかというと

地面に接地している感覚が

足裏の外側面から始まって

踵から内側へと

徐々に感じるようになって

前側へと移行して行く。

 

これが一回目。

一周するのに

何か月掛かったでしょうか。

 

同じ現象がもう一度始まって

二回り目が終わった頃に

何となく

何とか歩けるかもって

思って

思い切って短下肢装具から

サポーターへと移行。

 

ここまでで丸二年間を

要しています。

 

この頃に

足の側面に出来ていた

長そっぽいタコの皮が

ベロンと剝けて

何とか内反尖足改善の

第一段階が終了。

 

それでも筋力が付いていないし

動きはぎこちなくて

何とか歩いて体力を付けながら

その先の改善方法を模索。

 

歩行に関する

ありとあらゆるパターンを

実践しながら

以前の歩き方を必死で思い出し

それに近付ける努力をしていました。

 

四年目に入って

不安定ながらも外出を続けては

それで以前の歩行に

戻れるのではないかと

考えていましたが

そこから一年が過ぎ、二年が過ぎても

ブン回しの傾向は残っていましたし

思うように改善が進んでいなかったので

何が足りないのか

真剣に悩み始めたのも

この頃です。

 

そこで

元気な頃に出来ていた動作の

一つ一つにチャレンジしては

何がどう出来ていないのかを

再確認し

しゃがむ、腰を屈める事が

未だ安定しておらず

前屈も膝裏が突っ張って

膝を伸ばせなくって

ままならない事から

麻痺足全体の内側の

ツッパリの改善方法を模索。

 

アキレス腱伸ばしを繰り返すも

効果が見られないので

見切りをつけ

最終的に辿り着いたのが

何故か体にズルを

思い出させると言う

手段でした。

 

結果

歩行が明らかに

変わったと感じたのは

発症から七年目に

入ってからでしたので

それまでは千鳥足状態で

何とか歩ける様になってはいても

時折り

足首をグギッて

やりそうになっていました。

 

結局

何年間千鳥足が続いたでしょうか。

 

どうすれば普通の歩行に

戻れるのか

トライアンドエラーの連続で

どこのリハビリ本にも

その解説は有りませんでしたので。

 

原因が判ってしまえば

なあんだって事に

なってしまいましたが。

 

判ってから逆算して

近道が見つかる。

 

だから最初は誰しも

遠回りしてしまうものです。

これが見つかった

股関節を強烈に緩める方法です。

 

片麻痺の場合は

最優先は筋力のアップで

出来る限りの筋肉の筋力アップを

しておかなければ

恐らくは

改善はおろか、改悪に成りかねません。

 

ですから上記の方法を

何も出来ない頃に実行してしまうと

身動きが付かなくなる公算が

かなり高いです。

 

今の

結構改善したって思っている

自分ですら

予想以上の苦難に直面していますから。

 

それ位に筋力のアップは

必須って事です。

 

動かせる筋肉の数だけ

リカバリーが効いて

落ち込んでからの回復が

おそらくは早い。

 

だから体が硬直している時点で

出来る限りの筋肉の筋力アップを

図っておかなくてはならない。

 

反応してくれる筋肉を

増やしておかなくてはならない。

 

この筋力が

後々サポートに回ってくれて

浮き沈みの激しいリハビリの

沈みの部分からの脱却を

早めてくれる。

市役所の天窓の風景。

 

七年目までにやった事と言えば

 

歩く。

回る。

立つ。

座る。

曲げる。

反らす。

開く。

閉じる。

 

そして

 

耐える。

 

そして

 

ぎりぎりまで耐える。

 

そして

 

見直す。

 

これの繰り返しです。

 

四年目から七年目までは

目立った成果の無い

或る意味遅延の日々が続きましたが

その間は

どちらかと言うと

手、腕のリハビリが

進行していて

決して成果ゼロでは有りませんでした。

 

歩行に関して言えば

その間は

成果は微々たるモノでしたが

少なくとも

筋力のアップは続けていました。

 

でも立ってズボンを履く時

足が上がらない日々も

多々有りました。

 

疲れて上がらない時は

20センチの高さすら

足が上がってくれない。

 

そんな時は

床にズボンを置いてから

足を突っ込む。

そしてズボンを

ゆっくりと上げていました。

 

時にお風呂場で

足が上がらないので

シャワーホースにすら

引っ掛かってしまう。

 

そんな事多々です。

 

でも今は

結構楽に足を上げる事が出来る。

立ってズボンを履く時も

もう困る事は有りません。

 

麻痺側の股関節の改善が

進んだ結果です。

 

足を上げるって言う動作は

片麻痺の場合は

メインは股関節だなって気付いたのは

8年目に入ってからでした。

築地駅の階段を上っている時

上から降りてきた人に“邪魔だ”っていわれて

突き飛ばされて落ちそうになった自分。

階段を横に倒れました(実話です)。

 

現在の変化はって言うと

実は足音です。

 

今は少しずつですが

踵からの足裏の接地が

出来る様に成りつつある。

 

最初は

麻痺側の足音は

踵からの接地を心掛けても

足先から付いてしまうので

パン、パンって大きな音がしてしまう。

 

左右で足音の大きさが違うんです。

 

自分はまだ

柔らかい接地の歩行は

出来ていません。

 

左右の足音が

いつか揃った時

それは踵から綺麗に地面に

接地出来た時でしょう。

 

それは

足指や足裏の硬直すらも

そこそこ改善している

証でも有るだろうと

自分は思っています。