普通のギターを作ることはよもや無いだろうと思っていました。
テナーギターや、ラップスチールギターまでは作って来ましたが、自分で弾くことが無いからとゆうのが一番の理由です。
ところが先日、何年かぶりにギターを弾く機会(お借りして)が有り、「ギターも悪くないぞ」と思った次第です。
普通のギターと言いつつ、やはり自分が造るのであれば普通に市場に出回っているような物では面白く有りません。
いずれ出来上がった物を見ていただくとして、先ずは普通とは違う造り方です。
使う材は一般的な物は使いません。
トップはスプルースや、レッドシダーではなく建築で使われるピーラー(柾目の米松)の削り出しです。
条件に合うスプルースや、レッドシダー、が手に入らない為の代用品ですが、これがなかなか良い鳴りをしてくれます。
アーチトップにするのは自分の好みなのですが、いろんな意味でフラットトップが好きで無いからです。
補強の力木はアーチが深ければ全く必要ないのですが、気休め程度に一本だけ入れています。
音への影響がどれくらいあるのかはわかりません。
サイドは家具によく使われるタモです。
サイドは普通、薄板に熱を加えながら曲げて造るのですが、厚い板から切り出して造ります。
最初期にウクレレなど、思いつきでこの方法でやっていたのですが、後に、かのオービル H ギブソンがやっていたのを知って感動しました。
オービル曰く、熱を加えた木は変質していて音響的にあまり良くないとゆう理由らしいですが、本当のところはそのやり方が性に合わ無いぐらいだと思っていました。
最近になって、「アーチトップと切り出しのサイドは対でなければいけないのでは?」と気付いたのですが、その辺りはまた別の機会に取り上げたいと思います。
さてこれからネックに取り掛かるのですが、トラストロッドなどは入れないつもりです。
今までウクレレは勿論、テナーギター、マンドリン、バンジョーなど全く入れて無かったのですが問題はありませでした。
ただし6弦となると少し不安もありますが、スケールはかなり短くして握りも太くするつもりなので、多分問題ないでしょう。
イメージとしては大型化する前の19世紀末から20世紀初頭のギターです。
ジャグバンドなどで使われていたであろうあの感じがやはり好きですから。