3年前のこの時期に亡くなったせいか、この頃父の夢を何度か見ます。




両親の家に住んでいた時は、父は帰りが毎晩遅くて一緒に食事をしたこともあまりなかったし、私が就職すると今度は私の帰りが遅くてうちで夕食をとることが少なくて、父の思い出というと本当に少ない。




そんな少ない思い出の中でいちばん楽しかったものといえば、最後に一時帰国をした時の、両親と夫と私の4人の夕食のテーブルでのことかな。




どうしてそんな事になったのか、多分きっかけは夫の箸の使い方からだったかと思うのですが。



アメリカ人の夫は箸は割と上手に使いますが、持ち方が途中でクロスするちょっと不思議な持ち方。






こんな感じの持ち方

(注・写真は夫とは何の関係もありません)






それを見た父が、「それでよくつまめるな。小さなものもつまめる?」と言って、豆を試させた事から何だか妙にエスカレートして、4人順番に色んなものを箸でつまみ始めました。




私が、「きっと硬くてツルツルしたものが難しいんじゃない?パチンコ玉とか」と言ったら、どこからか父が1個持って来ました。爆笑なんで持ってんの






ご存知パチンコ玉






パチンコ玉は硬くてツルツルなだけじゃなくて結構重いので、想像以上に難しい。



普段なら「バカバカしい」と言う母までが真剣につまもうとする様がおかしくて、みんな笑い転げました。



父の病気も心配も何もかも忘れて、いい大人4人がパチンコ玉を箸でつまむ事だけに集中したのでした。



今思うと、あれがとても特別で幸せだった時間だったなあと思います。




後で妹に「パチンコ玉を箸でつまもうとしてすごく楽しかった」と言うと、なんだそりゃと呆れていました。そりゃそうだよね


 


 

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