うちではどこかへ改まってディナーへ、というのをあまりしません。

やたらと高いし、そこまでおいしくないし。

しかしやっぱり出かけるとなれば特別な機会なので、いそいそします。

 

そんな特別な機会に、自分が働いているレストランへ行こうとは、今までは思いもしませんでした。

舞台裏を知っているだけに、特別感が薄れるというか、いそいそしなくなるというか。

しかも自分が作ったドレッシングや下準備した食べ物にお金を払うって、なんだか、ねえ。

自分が注いだワインにチップを払ってるような感じじゃないですか?

 

それが、友人が連絡してきて「どんなところか行ってみたい」と言うので、一緒に行くことになりました。

夫と私、友人3人の合計5人。

 

結果から言うと、良かったのは5人なので色々なメニューを分けっこできたこと。

良くなかったのは、うちのひとりがベジタリアンだったので、がっつりしたものが食べられなかったこと。

 

私としては、いつもこねこねして形を作り、パン粉をまぶしているチキンナゲットならぬダック(鴨)ナゲットや、2種類のソースの上に鎮座するスカロップ(ホタテ)をぜひとも食べてみたかったんだけどな。

 

 

 

 

スカロップ

 

 

 

普段、何のためか知らずに作っていたソースやドレッシングやクルトン、アイオリソースなどなどが、このメニューと一緒にこういうふうに盛られて出てくるんだ、と分かったのはとてもためになりました。

 

 

・・・と、模範的な感想は柄じゃないので、ちょっと正直なところを言わせていただきます。

 

いや、食べものはオーダーした6品、デザートの3品全てものすごくおいしかった。

問題は、サーバー。

 

彼は、飲み物が決まるまでに3回、オーダーが決まるまでに5回テーブルにやって来て、決まったか聞いてきます。

去り際に「ご注文が決まったら、知らせて下さいね」というセリフを残していくのに、です。

 

さらに「5人だったら、メインを3皿、あと小皿を5品くらいが適当ですよ」とサジェスチョンをくれたりします。そんなに食べられるか!

 

食べ始めたかと思うとまた彼が現れて、まだ噛んでいる最中の料理の皿を片付けたがります。

ビールやワインも、2口くらい飲むと「おかわりはどうか」と聞きに来ます。

その都度、テーブルの会話は中断されます。

 

例えは悪いですが、追いやって飛び立ってもまたすぐに戻ってくるハエのよう。

サービスも度を越すと、サービスではなくなるんだなと思いました。

 

ただ彼のために公平を期すれば、これは彼が特別ねちっこい性格なのではなくて、レストラン側のポリシーなのでしょう。

そういうふうに接待しろとトレーニングされているんだと思います。

それを彼は真に受けて実践しているのかもしれません。

ただ、他のテーブルを観察すると、他のサーバーは彼ほど真面目ではないようですが。

 

それだけがちょっとあれでしたが、夫も友人も食べ物に感心していましたし、初の自分の職場体験!は成功のようでした。拍手拍手拍手

 

 

 


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