寒い日が続きますが、私の人生で1番寒かった日は、今でも覚えています。
それは13年前の12月の始め、フットボールを観戦しに行った夜でした。
場所はボストンに近いニューイングランド・ペイトリオッツのスタジアムで、新設されたばかりだというのに、屋根がないオープンエア。
暖かいエリアから来たチームの動きを寒さで弱らせようという、汚い魂胆もあってでのことです。(一緒に行った人がペイトリオッツのファンでした)
このスタジアムにたどり着くだけですごく大変だったのですが、ゲートでの身体検査を抜けて、果てしなく続く坂道をぐるぐる登り、やっと指定の座席へ。
それだけ登っただけあって、そこはとてつもない高さのため、笑ってしまうような寒さです。
足のつま先は、すぐに痛いのを通り越して、痺れがきれた時のように重くて石のよう。
途中で行ったトイレの鏡に映った私の顔は、とても生きている人間のものとは思えないものでした。
全体に緑がかっていて、ところどころ紫色のブチが。
寒さのあまり、涙は流れてるし。
寒いのは私だけじゃないらしく、観客の3分の1は自分の席におとなしく座ってりゃいいものを、うろうろして喧嘩したりしています。
フットボールのチケットはシーズンチケットとして売っているので、高額なのはもちろん、手に入るのは何年か待ちだったりすると聞いたことがあります。
が、高いお金を払ってこんなつらい思いをするなんて!
すごい経験をしたと思っていましたが、次の週にTVでフットボールを観たら雪が降っていて、観客は笠地蔵のように雪を肩や頭に降り積もらせながらしーんと座っていました。
いやー、参りました。