久しぶりにいい読書をしました。
https://the-criterion.jp/series/221209/
故郷を忘れた日本人へ――なぜ私たちは「不安」で「生きにくい」のか
著書の仁平千香子さんはまだアラサーの元大学の先生です。
読後感がほくほくしています。
主題はタイトルのとおり、不安で生きにくさを感じるその根っこ。
その根っこは故郷。
自分自身の生を支えるもの。
草花や樹木は土に根を張りめぐらせ、それを自分自身の支えとしてその場所で生きる。
その草花や樹木にとっての「土壌」に当たるものが「故郷」ではないか。
その根っこを育てる読書を通してものごとを考える。
この本を読んでいて、思い出したことと、気付いたこと。
思い出したことは、小学4年の担任の先生は国語が専門で、授業では教科書の文章を段落ごとに要約して、その横の行にその文章を読んだ感想を書く、というのをやっていて、その考えて書くという作業がとっても楽しくて、先生の国語の授業が大好きでした。
そして、すごく大きな気づきがありました。というか教えてもらいました。
人は自分自身の内側に向き合うほど自由であり、強くある、強くなる、ということを感じました。
外側の世界を基準にすると、自分のことなのに外側の何かに委ねていて、楽ちんなこともあるけど、妄想の世界の住人になったり、自分を苦しめてしまうことがある。不安な気持ちや不機嫌が隣り合わせ。
だけど内側に向き合うほど、面倒だったり葛藤することもあるけど、すでにあるものに幸せを見出したり、それに感謝して生きようとする。何が本当かを見定める目が養われ、気持ちも安定し、機嫌がいい。
この本ではその章ごとに文学作品を取り上げ、その物語を紹介しています。
その中の1つ、「せかいでいちばんつよい国」から。
著者が書いている、『自分を愛する人間は、すでにあるものに感謝して生きようとする姿勢(お陰様)を保持している。利己的な人間は不安であるが、自分を愛する人間は幸福である。利己的な人間は他人から奪いたいと考えるが、自分を愛する人間は他人に与えたいと願う。』というところ。
何となく感じてたことを文章として読むことで、頭の中と心の中が気付きにより、むすびつき、爽快感があります。
一つ一つ目の前の小さな幸せに気付き、それを有難いと自然に感じるこころ。
なんて素敵な💓
「小さな幸せ」からのインスピレーションは、ブルーハーツの情熱の薔薇。
なるべく小さな幸せと
なるべく小さな不幸せ
なるべくいっぱい集めよう
そんな気持ちわかるでしょう
答えはきっと奥の方
心のずっと奥の方
涙はそこからやってくる
心のずっと奥の方
情熱の真っ赤な薔薇を
胸に咲かせよう
花瓶に水をあげましょう
心のずっと奥の方
大好きです、この歌。
そして甲本ヒロトさんの真っ直ぐで衒いがなくて、身体の中からこちらの心に刺さる熱い声も。
サビで「情熱の真っ赤な薔薇」で、命の躍動感が心のずっと奥の方にあると言ってる。
激しいロックのリズムと熱のあるボーカルとメロディが最高!!
宝物を思い出すように、最近ずーっとブルーハーツばかり聴いてます。