父方の祖父、私のおじいちゃんには
男と女の子どもがいます。
父と、叔母です。
叔母には2人の子どもがいます。
私のいとこです。そのいとこは、男と女。
ふむふむ、男児がいる。
しかも、おじいちゃんの孫の中では初孫に当たる子が、男児。
それでいいじゃないか、男いるじゃないか。
しかしおじいちゃんは、息子の子どもにも
男を望んだ。
何故なんでしょうね。
我が家(実家)はおじいちゃんの家とうちと
二世帯で暮らしていましたが、
仏壇のある部屋に、ご先祖様の写真は
飾ってありませんでした。
おばあちゃんの親のことは知っています。
でも、
おじいちゃんの親のことは知らないでいた。
長年一緒に暮らしていながら
おじいちゃんの家族のことは
全く話題に上がらなかったのです。
父が亡くなり、母が家を解体して
アパートに移る時(ちょうど一年前)
仏壇の下の引き出しの奥から
おじいちゃんの母の写真が出てきました。
そして、遺産相続に必要な
『原戸籍』を取った時、
おじいちゃんの父親の名前を
初めて目にしたのです。
おじいちゃんは、両親のことを隠していた。
母は少し、
おばあちゃんから話を聞いたことが
あったようですが。
おじいちゃんの母はお妾さんで、
おじいちゃんは母親の姓を名乗っていた
今の時代とは違い、
当時シングルマザーなんて、未亡人以外には
あまりいなかったことだと思います。
辛い思いをたくさんしたのでしょう。
かなり貧しかったとも、母から聞きました。
ここからは私の解釈ですが
父親の名を継げなかったことが
父親に捨てられたことの象徴のように
そこにこだわりを感じてしまったのかな
なんて
なんとなくですが考えるようになりました。
女の人なら父の姓を継げないのを
なんとも思わないかもしれないけど
昔の男の人はそこにはこだわるでしょうから。
父親が育ててくれなかったことが
無念で無念で、
父親に育てられなかったこと
=父の姓を名乗れないこと
と置き換えて、それを乗り越えたくて
それがおじいちゃんの課題となった。
◯◯家(おじいちゃんの姓)を、
しっかりと繋げていけるように
男の子を欲したのかと。
だから、叔母が男の子を産むのでは
満足できなかった。
なんとしても、息子である私の父に
男の子が欲しかったのかと思うのです。
よく「後継のために男を産め」
みたいなのを聞きますが
事業継承や家柄みたいな
言ってしまえば
『義務感』のようなものではなく
おじいちゃんの場合は
男の子を代々継承して名を継いでいかないと
「父親にしてもらえなかったことを
自分はし続けなければ自分は救われない」
と
潜在意識のレベルで
こだわってしまったのかと思うのです。
