大切なもの

 

 

 

夢の絶えた日々

 

たった一つしかない大切なものを

 

なくしてしまった

 

神経ばかりが研ぎ澄まされて

 

心がそわそわと落ち着かない

 

 

 

空白の存在

 

いなくてはいけない人がいない

 

きわだつ空間

 

 

 

空間を埋めるために

 

知らず知らずのうちに無理を重ね

 

ふと、気がつくと

 

油のきれかかった機械に近い自分に気づき

 

おどろき、とまどう

 

明日へ届けと振り上げた手は

 

むなしく宙を泳いだ

 

バランスをくずした心は

 

今はもう

 

日々

 

空間を埋めるだけで精一杯だ

 

 

 

誰もが必死になって

 

大切なものを守ろうとしている

 

大切なものをなくしたのは誰だ

 

大切なものに

 

気づかないのは誰だ

 

 

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遠い昔のこと

 

おじさんが居た

 

親父の葬式以来会ったことはない

 

今、生きてるかどうかも知らない

 

不確かな記憶だが

 

そのおじさんはひとり親家庭の会?の偉い人だった

 

僕に、会報に載せたいから詩を書いてくれ

 

確かそんな流れだったと思う

 

数十年前のことで・・・・

 

 

 

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