足が速い小学生男児はモテるし、気づいたらそれが人生そのものになってた男たちの戦い
映画『ひゃくえむ』
こんにちは🏃♂️💨アイロンです⏱️
本日は前から気になっていた映画🎬
『ひゃくえむ』をやっと見に行けました〜
というのも昨年放送された
『チ。-地球の運動について-』のアニメ
があまりにも良すぎて、あのチと同じ
原作者さんが描いたんやったら、おもんない
訳がねぇ!と思いましてね。
まさかの朝一しかもう映画やっていな
かったので猛ダッシュで映画館へ🏃♀️💦
酸欠かつ目の前の男性が頭ひとつ抜けた
長身でまさかの画面右下が後頭部で埋まる
幸先の悪さかは始まったこの映画
タイトルが現れた瞬間に確信しました。
個人的今年一だぞこれ…
序章あらすじ
小学生のトガシは天才的な足の速さで
小学生にして世の注目を浴びており、
まさに人生イージーモード。
にも関わらず威張らず、ただ全力で
走り続けていた。
そんな時、走りも遅く体力も無い、
「僕何も無いから」と虚な目をし
ただ現実から逃れたいために走り続ける
小宮という転校生と出会う。
トガシは「この世界には簡単なルールがある」
「大抵のことは100メートルを
誰よりも早く走れば全部解決
する」
と小宮に教える。
その一言で天才と怪物は一瞬の世界に
魂を捧げることになる。
序盤・中盤のネタバレあり感想
まず、天才小学生トガシが本当にすごい。
何がすごいって運動が苦手な人間に対して、
運動する意味を明確にし、モチベーションを
作り、かつ運動のやり方を的確にコーチング
し結果を出す。
オーバースペックすぎやせんか…
ワタクシたちが思っている50倍はすげぇ
人間やろ!と。人間性も相まってまるで
神講師やね〜なんて目で見ていました。
妙に落ち着いているので、ちょっと
スペック高すぎて冷めているのか?と思い
きや、いつどんな時も全力で走ることが
できるというのはちょっと意外。
大抵のことは100メートルを〜といいつつ
どこかで自分が走る意味を見つけたかったから
周りが着いて来れなくても小宮が現れる
まで1人で走り続けていたのでしょうか。
小宮は本当に言葉は悪いですが、ワタクシ
の中ではずっと化け物という印象でした。
最後まで。
まず小宮は子どもの頃から最後まで
明らかにトップスポーツ選手と思えない首の
角度をしていました。めちゃくちゃストレート
ネックでぶったまげた。
かつ高校生編でイップスの話題になった時
ワタクシもイップスは自分を守るための
リミッター、または鎧という認識をしており
ました。
なので、速さを出すためだけに無防備に
鎧を脱ぎ捨て走り始める小宮が怖くて怖くて
仕方がなかったです。
というか高校入るまで、トガシから
教えてもらったことだけで自主練しまくって
いたら確かに崩れたままの独特フォームに
もなるかと妙な納得感がありました。
顔は冷め切っているのにハートの熱さ
で見てるこっちが大火傷しました❤️🔥
小宮が話すたびに、すごい緊張してしまう
のですが、同級生の沼野がひたすら良いやつ
でお前だけがリラックス要因だぜ…
と
なりました笑
高校では先輩経田の忠告を完全にスルーし、
子ども時代に天才によってリミッターの
解除法を教えてもらった怪物が絶対王者
財津により完全に解き放たれた瞬間は震え
ました。
というか作中あらゆる場所で震えました。
仁神がバトン落とすんじゃ無いか、誰か
転んでしまうんじゃないか、負けてしまうん
じゃないか…
見ているだけで酸欠になりかけるような
プレッシャーを普通の人の器に神様が才能を
ふりかけてしまっただけの人間じゃ壊れ
かけても仕方ない、と改めて思いましたわ。
一度引退しかけて、また戻ってきたトガシ
と仁神はとんでもねぇよ。
あと高校生編からいきなり作画がぬるぬる
動き始めて最初らへんは『悪の華』を見た
時のような違和感を感じたのですが、
やはり走り始めると生きている、と感じ
ましたね。魂演出でした。
↓※中盤展開の結構なネタバレあり
再会したトガシと小宮。生きる意味が
そのまま走ることになった小宮と、高校
生活を通じて人間的な成長と停滞した才能
を活かせないでいたトガシ。
ついにカチあった2人の戦い。
まさかの豪雨の中で戦うことになるが
ここの演出がすごい。
雨で選手たちの輪郭がボヤけてまるで
本当の試合を見ているかなようなリアルさ。
そして荒削りながらも確かに歩みを進めて
いたはずのトガシが一瞬で崩されるほどの
小宮の走り。
基本はこの2人の走りの物語ではある
けれど仁神や他の選手も同じように今まで
本物と向き合い崩れていったのだろうなと。
雨の中見えなくなっていく小宮の背中も
トガシ自身も全てが真っ白になっていく
情景が恐ろしかったです。
この敗北からきっとあと2年成長して
行くんだ…とその後の展開を期待したのも
束の間…
時はいきなり10年後まで
加速する!!
この展開の容赦の無さでワタクシが
1番崩れそうになりましたよ。
終盤のネタバレあり感想
なんやかんや大人になってギリギリの
状態でも陸上選手として社会人をしている
トガシに安心する一方、上手な笑顔が
辛くてしゃーなくなる。
期待されることのプレッシャーが
無くなったはずなのに何故か思い通りに
動かない明日人生。
そんな中突然出てきた海棠という謎の
走るノヴァクみたいなおじさま(若い)
が登場。
愉快痛快天才枠かな?と思いきや1番
おいたわしい方でした。
個人的には裏主人公だと思っていて、
トガシたちより少し長い人生生きて、
ずっとトガシたちのような選手の痛みを
味わい尽くしてきたような人だなと。
ひゃくえむの人生を濃縮した人という
印象。
特に、普通だったらアドバイスしてって
言われてもライバル増えるのが嫌だろうから
適当なことを言っても良いのに、トガシが
練習している姿をわざわざ見てくれたり
道を間違え無いで全力を出せるように
してくれたりと痛みを受けていた側の
強さを非常感じました。
常に現実と対峙してきたような相手に現実
見ろって言われて、しかも足も壊れかけて
心が壊れない人間はいないですよ。
だからこそ走り続けた海棠の凄さ、
元から全て捨てても良いと思っている小宮
財津の圧倒的力、立ち上がることを選んだ
トガシや高校時代の仁神はもう尊敬の域を
こえて本当に取り憑かれてるんだこの人
たち、と思いましたね。
プロになるかもしれないくらいの人たち
は一戦超えた先にいるのだと改めて感じ
ました。
最後の最後に結局何のために走るんだ
とあの小宮がなった瞬間に、2人が子ども
時代に戻って走り勝敗が見えず笑顔が見た時
この映画を見て良かった〜〜と思い
ました。
死にたくなるような世界で、もう死んでも
良いと思って、その最後に生きてて
良かったと思う、太く短い100メートル
のような映画だったなと思いました。
帰りは興奮してトガシが言っていた、
強く地面を蹴り上げて走る、をやってみたら
自分史上1番の走りになりました。
結局映画見る前後で走った前代未聞の
1日でした。
パンフレットでは原作を展開的に改変
する部分があったと記載があり、こりゃ
原作を購入せねば!と今度本屋さんを探し
ます🛒📕〜

