ボスとなって町内を

闊歩していた時期もある

追われて餌にはぐれた時もある

カリカリがなければ狩りもした

 

生きて生きて生き抜いた

外で暮らすねことして

 

春は桜の花吹雪をあび

夏は涼しい木陰を選んで

秋は枯葉をふみしめ

冬はぬくもりを求めて

 

生きて生きて生き抜いた

外で暮らすねことして

 

餌やりさん達はみんな、自分こそがぼくの「ママ」だと

言った

でもぼくはなにより「自由」だった

なんでも自分で決めた

どこでも行きたい場所へ行った

 

生きて生きて生き抜いた

外で暮らすねことして

 

思いもよらない突然の別れだったけれど

「ママ」たちも

ぼくさえも

予想もしない別れだったけれど

 

でも確かに言えることはただひとつ

 

ぼくは

生きて生きて生き抜いた

外で暮らすねことして

 

 

 

 

 

私たち皆、愛した君を忘れない