早朝に駆けつけたMさん宅をいったん辞し、それでもまた2時間後に再びMさん宅に舞い戻りました。

ライオネルを亡くした時にいただいたペット用のお悔やみのお線香、そして保冷剤を持参しました。

 

Mさんは保冷剤を使うことを嫌がりました。ルルを冷たくするのは嫌だ、といいます。

 

火葬したくない、土葬もいやだ、会えなくなるのはいやだ、可愛い姿を見られなくなるのはいやだといいます。

 

当然です。こんな恐ろしいこと、すぐに受け容れられるはずがありません。

 

数時間前まで、あんなに元気だった子なのです。

 

こんな突然の別れなんて、受け容れられることの方が不思議なのです。

 

そしてMさんの気持ちは千々に乱れました。

 

ルルの葬儀を決めなくてはならない現実と、現実を受け容れられない感情と。

 

他のねこたちのお世話をしっかり行わねばならない現実と、なにをさしおいても今はただルルだけを見つめ続けていたい感情と。

 

Mさんは葬儀をどこで行うか検討しながらも、

ルルは、本当は亡くなっていないのでは、とわたしに確認しようとするのです。

 

そしてほかの子達のお世話をしながらも、常にルルの顔をのぞきにくるのでした。

 

 

 

凛としたルルちゃん。

時に「女帝」で、時に甘えん坊でした。