うしちゃん(しょうちゃん)は、Mさんが保護し、

いつも暖かく幸せに暮らしています。

 

しかし先月は急なけいれんに襲われ重篤な容態に陥りました。

駆け込んだ病院ではすぐ酸素室に通され、その後24時間完全看護の入院施設に移送されたのです。

 

遡って昨年秋、うしちゃんは急にバタバタとけいれんを始めました。Mさんは動転し慌てながらも気丈に、うしちゃんを病院に連れて行ったのです。

 

さらに遡って保護当時も2回ほどけいれんしたことがありましたが、すぐ治まり、その後引き取られたMさん宅ではずっと症状はありませんでした。

 

昨年秋にMさんは初めてうしちゃんのけいれんを経験し、治療に励んでいたのです。高齢のため、腎臓の治療も併せて行う必要がありました。

先月、江戸前(わたし)も一緒に病院に行きましたが、

諸々の症状は落ち着いてきた、と思われた矢先の今回のけいれんでした。

 

今回のけいれんは酷かったようで、うしちゃんは足腰が立たない状態でした。しかし酷い発作が起きる中、Mさんは冷静にうしちゃんの鼻に点鼻薬を注入したのです。

 

点鼻薬は発作を緩和させるためのものです。処方するMさんの両手はブルブル震えていたといいます。しかし冷静に投薬できたのは、Mさんの訓練(練習)のたまものなのです。

いざというときに備えてMさんは今までイメージトレーニングを重ねてきました。

Mさんの部屋の壁には、マジックで「発作時、冷蔵庫!」と大きく書かれた紙が貼ってあります。

このイメトレのおかげで、動転する気持ちの中でも冷静にうしちゃんに投薬を行うことができたのです。

 

うしちゃんは24時間看護の病院から退院し、今はMさん宅で暖かく幸せな暮らしに戻っています。

投薬治療は続いていますが、症状は安定しており食欲も旺盛です。

 

 

当時Mさんは、「突然ねこの容態が激変するかもしれない」という不安にとらわれ、さいなまれました。

 

美容院に行っても、「(早く帰宅したいから)髪、乾かさなくていい!」と美容師さんに言い、結局2台のドライヤーを使いMさんと美容師さんとの2人で(共同作業)急いで髪を乾かしたこともありました。

 

最近Mさんはあちこちにペットカメラを設置しました。

外出中も勤務中も、うしちゃんをはじめ、ねこ達の様子を見守るためです。

 

そして江戸前も緊急時に駆けつける救急隊員として、Mさんの厳しい(?)指導のもと、空の注射器(シリンジ)にて「点鼻薬訓練」を行いました。

 

見守られて幸せなうしちゃんです。

その毛はいつも柔らかくあたたかいのです。

末永く、安定した状態が保てればよいと心から願います。