久しぶりに本を読んで泣いた

もう諦めた願いが揺さぶられて泣いた

 

余命五年、の宣告間際になんとかがんの卵を摘出したけど

いまだにあちこちで おや? ということがある

献血のときの血液検査も毎回異常値があって

健康かもしれないしがんかもしれない 検査結果の見方を調べるとどっちつかずの文字が躍る

 

昔むかし

子どもを産み育てるのは。。。と医師に言われて人生を諦めた

いつか死ぬ日が来るまで ただ生きるだけの人生を決めた

誰も愛さないと決めて

好きになりそうな人がいたら逃げてきた

早く人生が終わったらいいなと望んでいたはずで

やっと死ねることがわかったのに 手術して生きることを選んでいた

 

愛がない人となら

ただ看取ってくれる人となら

そんな人がいたら 私はどうするだろう

 

昔むかし

誰かの幸せを願って自分の幸せを諦めた私が

今さら自分の幸せを欲するなんて

 

もし あのとき が嫌いなくせに

もし あのとき ばかりを考える

 

そんなとき

風の噂で諦めた人が幸せだときいたことを思い出し

私は間違ってなかったとほっとする

 

それが幸せな気持ちかどうかは

わからない