私は昔、旦那さんの地元に住んでいた時、30代後半の頃、拒食症だった。

元々は、その前に住んでいたシンガポールで太り過ぎてしまったので、ダイエットをしていた。


でも、旦那さんの地元に引っ越ししてからは、そこは車社会で、車が運転出来ない私は自分の力では、どこにも行けなくなってしまった。しょうがなく、苦手な原付を乗っていたが、原付では行ける範囲が限られてしまう。このような不自由な生活が受け入れられず、全ての希望をなくしてしまって、旦那さんの地元自体も、食べ物も、全て受け入れられなくなってしまった。


元々47kgくらいがベスト体重だった私は、どんどん痩せていってしまい、一番酷い時には、34-35kgになってしまった。


もちろん、そんな体重じや、手足も外骨みたいに細く、結婚指輪も普通に生活していてスポッと抜けてしまうようになり、指輪は全部はめられなくなってしまった。


旦那さんからも不評で、"婆さんみたいだから、太ってくれ"といつも言われていたが、相変わらず普通の食べ物は全く受け付けなくなっていた。


一番ショックだった出来事がある。

ある時、私は原付を運転していて、事故に巻き込まれてしまった。救急車がやって来て、私は救急車の中に運ばれたが、救急隊員の人が私の受け入れ病院を探すために病院に電話している時、私のことを、"50歳くらいの女性"と言った。

当時私は38歳。私は、"あー、私はまだ30代なのに、50歳に見えるのか。。私も女としてもう終わりだな。"と、救急車の中で呆然と考えていた。


しかし、そんなことがあっても、私の拒食症は依然治らなかった。


しかし、旦那さんの転職で東京に引っ越すことになった。東京では、車なんて運転しなくても、電車やバスで一人でどこにでも行ける。自由になった私は、すぐには無理だったが、徐々に私自身、変わっていった。フルタイムの正社員の仕事につくことが出来、私は食べ物も普通の物を食べれるようになり、体重も40kg後半まで戻っていった。


今では、当時の自分自身の写真を見ると、"本当、お婆さんみたいだ"と思う。もう、こうにはなりたくないと思う。

また、時々、よく行くスーパーで、拒食症と思われる体型の女性を見かけることがあるが、あまりいい印象がしない。拒食症だった頃の私も、さぞかし印象の悪い女性だったんだと思う。


今ではもう、あの頃には戻りたくないと思う。痩せても、何もいい事なんてなかった。これからは、過去の自分を反面教師に、健康体の自分でいたいと思う。