ココにゃらのイラストブログ

ココにゃらのイラストブログ

何となく描いたイラスです
アニメ、ドラマなどのイラストです
もし良ければコメント下さい!!

Amebaでブログを始めよう!
「雪姫さん……良かった!ここにいたんだね」
一緒に帰る約束をしたのに……と小さくつぶやいた。
放課後下駄箱で待っているはずの雪姫がいなかったので心配になり校内中を探し回ってやっと屋上で雪姫を見つけた。
「雪姫さん!聞こえてるよね?」
何度も雪姫を呼ぶが振り返りもしない。
じれったくて一歩踏み出したとき、
「あの写真捨ててくれる?」
何を言っているのか一瞬わから無かったが直ぐ
「それは無理だよ」
と笑いながら答えた近ずこうと踏み出した瞬間
「貴方が他の人と話してるの聞いたわ。賭けていたんでしょ?」
薫は顔をゆがめる
「それはっ………」
「わかっていた私には不相応なのに貴方みたいな人が私を構うなんて」
嘲笑する雪姫の後ろ姿をただ呆然とみていた。
「あの写真をは捨てて?私があなたの友人の前で微笑めば良いんでしょ……いくらでも………」
平静を装っているが声が震えている。

あぁ、やっと気付いた

彼女を傷つける事が怖いんじゃなくて。彼女に嫌われて自分が傷付くことが怖かったんだ………

「お弁当だってホントは他の女子にも同じ事言ってるんでしょ?」

違う
それだけは違う

必死で言い訳を探る
「違う!僕は……君が君だけが一番大事なんだ!他じゃダメなんだ!」
大きく薫は叫ぶ。
雪姫は目を大きくして振り向いた。
「一番……大事………?」
振り向いた事に気を良くして薫は続けた。
いや、過信していたに過ぎない
女子は自分が一番だと言われることが嬉しいのだと
「君だけなんだ!守りたいと思えるのが!一番なんだ君だけが………」

喜ぶと思ってた。機嫌が治ると思ってた
傷つけずにすんだ_____……しかし

「私は誰かの一番になんてなりたくない!!」

溜まった膿を吐き出すように雪姫は叫んだ。
いくら叫んでも収まることがない膿がどろどろと堰を切って溢れ出た

ヘタリと座り込むと項垂れた
薫はただ呆然と項垂れた雪姫をみていた。
「何故…………」
溢れた一言が彼女を苦しめた。
「何故か?そんなの簡単よ」
触れることか難しい距離にいるからか、それとも遠く思うのは彼女の心が自分に向いてないからなのか…………
「私は…誰かの一番になんてなりたくない……私を大切に思ってくれる人は!一番だど言ってくれる人は!」
激しく叫んだ。
「私が守りたいと思う人は……皆……私の元から居なくなってしまう……友人も家族も……『恋人』も……」
途切れ途切れに……思い出す事すら辛そうに……
「私ばかりが生きている事が嫌……嫌嫌嫌ぁぁあ………」
もう、ただ泣き叫ぶだけの雪姫を何も言わずにみていた。
思い出さけるのも辛いのに……
聴きたくなる
「失ったって何故………恋人がいたの?」
薫の言葉が一つ一つ胸に突き刺さる
「あれは……五年前私と家族と許嫁と旅行に出掛けたのよ……あの時は楽しくて少しだけ時間を伸ばして欲しいと言ったの。でももしそれで一時間早く帰っていれば事故に巻き込まれることもなかった。皆……私以外のみんな……母も父も友人も……雪斗さんも………………っ…………」
『雪斗』と言う名前に胸が締めつけられる気がした。
彼女が本当に雪斗と言う故人を愛していたことを
薫は顔をゆがめる
益田の言うことが確かだと思った
『お前が鍋島を好きになることがあっても鍋島は________……』

「失うのは怖い……雪斗さんも私が一番だと言ってくれた……だから私を大切に思ってくれる人は皆私の元からいなくなってしまうわ………」
嗚咽が涙を必死に抑えようとしている
「だから捨ててくれる?写真……あんなのほんとに笑ってないもの………」
写真を捨ててくれと何度も連呼する
「嫌だよ」
薫は素っ気なく拒否した
その答えをきき雪姫はぎろりと睨んだ
しかし薫は怯まない
ケータイを取り出し撮った雪姫の笑顔を見せつけた。
唇を思いっきり噛み締める雪姫が可愛そうだと思った。でも、自分を止められない

ツカツカと雪姫は薫に寄りケータイを奪い取ろうとした。
しかし
薫も抵抗する後ろに勢い良くケータイを隠したら雪姫が寄りかかりばたりと後ろに倒れた。
「返せ……消せよっ」
ギリギリと睨みつける
けれど薫は雪姫に微笑みを見せた。
「消さない……君の写真なんか絶対に消さないし、僕は君の前から姿は絶対に居なくならないから」
下敷きになった薫は腕を挙げ雪姫の頬を撫でた。
するりするりと頬を優しく撫でる
そして、優しく微笑んだ。
安心して欲しいと安らいで欲しいと思ってばかりで何もできないと悔いた
「っ……うっ……」
嗚咽が聞こえる頬に涙か落ちた
僕のではない涙が頬を濡らしてゆく
「雪姫……さ…」
ゆっくりと体を起こし雪姫を強く強く抱きしめた。
壊れてしまいそうな細い体
お世辞にも綺麗とも言えないボロボロの手を撫でる。
この小さい手でどれほどの苦しみに耐えてきたのだろう
そう思うと
誰にも譲りたくないと
誰にも雪姫には触れさせないと
自分だけが雪姫の笑顔を見ること
雪姫は自分にだけに微笑みかけて欲しいと思った