ねこに恋するお月さま -22ページ目

優しさの方向は

あの人の気持ちが わからない

どう思ってるの?

あの子のことも

私のことも



あの人は 優しい
すごく ものすごく 優しい人だなって思う

自分のことを 何かと気にかけてくれて
いつも ほしい言葉を 優しい言葉をくれる






彼があんなに優しいの、珍しいんだよ


今までいろいろ見てきたけど あなたにだけよ、あんな優しいの




あの人と 仲のいい…多分あの中では1番仲のいいお姉さんは言う


でも 自分には 彼女が言う
彼の優しさの珍しさが 分からないよ

全然 分かんない




だって 自分から見たその人は
みんなにだって 優しいから


むしろ あの子に対しての優しさとか 接し方の方が 自分からしてみれば 他の人とは 明らかに違うと思うから

何だか 特別に 見えるから





そして自分は

そんな姿を見て 勝手に嫉妬する


そして また

もやもやと 嫌いな黒い自分が顔を出す











あなたの その優しさは
どこに向いているのですか?

あなたの 本当の気持ちは
どこに向かっているんですか?








最近は あなたのことが
分からなくなるばっかりです



そういう態度をとられると
自分は 勘違いをしてしまうから



お願いだから

掻き乱さないで


これ以上 私の回路を
あなたでいっぱいにしないで下さい


すごく 辛いから

すごく 苦しくなるから









これ以上 あなたを好きにさせないで

これ以上 自分を嫌いにさせないで







どうしたらいいのか 分からないよ

泣きたくなる日

あー

だめだ

わけわかんない


きらい

大嫌いだ


こんなことで イライラする自分も
いちいち 悲しくなる自分も

1つ1つ 小さいことで 一喜一憂してる自分も

嫉妬してる このもやもやも

ちっぽけな自分が 嫌になる



自分の ドロドロしてる真っ黒い部分



分かってるよ

分かってる



でも そんな光景を見るたびに
2人の楽しそうな声を 聞く度に


苦しいんだ とっても とっても
胸の辺りが ぎゅーってなって

何だか 入れないなぁ なんて


そっと 2人から1歩遠ざかって
目を背けることしかで 自分にはきなくて

だって

寂しくなるんだもん


それ以外の方法が 見つかりません
それを近くで見て 笑っていられるほど

自分は 強くない


ホントに 自分勝手だ


こんな自分に 人を好きだと言う資格なんてない



こんな気持ち

いっそのこと きれいに捨て去ってしまえればいいのに

そうできたのなら どんなに楽なのかな


今 すごく ものすごく
苦しくて 辛いです



うまく息が できなくなりそうなくらい

酸素の取り入れ方を 忘れてしまったような そんな感覚



2人を 見るたびに
こんなに 悲しくなってしまうのなら

声を聞く度に
こんなに 苦しくなってしまうのなら


あなたにしか 反応しなくなってしまっているのなら

勇気もない
気持ちも言えない
ただ 苦しくなるだけならば


目も 耳も 口も
壊れてしまった機械と同じ

もう いらない

なくなればいいなんて


そんなことまで 考えてしまうんだ



ものすごく 悲しくなってくる
泣きたくなる



こんな私にだって 泣きたくなる時くらいあるんだよ



そう言ったなら あの人は心配してくれるのでしょうか

あの時のように
優しい言葉を かけてくれますか?




自分は ずるい


きらい

大嫌いだ

星に 願いを

あの人は 何を考えているのかな

どう思って いるのかな



たくさん 話す度に
その人の 知らなかった新しい部分に触れて

たくさん 話す度に
その人の 知っていたはずの部分が分からなくなった


話す度に 話す度に
思い知らされるんだ

あぁ 自分はこの人のこと 何も知らなかったんだなぁなんて




その人のこと
見つけた 知れたって 嬉しい気持ちと

今まで知らなかったって 悲しい気持ちが

くるくるくるくる

自分の中で 渦を巻く


当たり前の ことなのに
知らなくて 当然なのに

でも

でも

そうは思っていても
そんなこと 頭で理解はしていても

それでも

何も知らない自分が 知らなかった自分が
何だかすごく 嫌になってしまった

それは何故かと 聞かれても…
きっと答えられない

多分 理屈じゃあないんだね


頭では 理解しているけれど
心が 着いていかないって
こういうことなのかな



新しく 知れた部分より
分からなくなってしまった部分の方が 多いんだ



でも それでもやっぱり
好きなことに 変わりはなくて
その事実は 変えられなくて

変わっては なくなってはくれなくて


この気持ちは 変わるどころか
逢う度に 大きくなる
惹かれてしまってる

もっと もっと 大好きになってく



けれど

いくら話しても いくら話しても
どんなに たくさんの面を 見ることができても
教えてもらっても


あの人に 近付けない気がするんだ

頑張っても がんばっても


何だか あなたは遠いです




なんでかな

どうしてかな




あなたに 近付きたいです

もっと 近くにいたいです


もっと もっと








幼かった頃

夜空に輝く ヒカリに恋をした


キラキラ 眩しくて
その 柔らかくて あたたかい
そんなヒカリが 羨ましくて

届かない星に 懸命に手を伸ばす
何も知らない 純粋な子どもは
いつかは届くと 信じて疑わない


あの頃のように

必死になって
掴みに行こうか




けれど

今の自分には そんな勇気などはない


星だけを そのヒカリだけを見ていた子どもも
いつかは 大人になってしまう

きれいなヒカリを 見ているだけでは いけないんだ
ずっと そのままでは いられなくなる


純粋さだけでは 見れなくなってしまうんだ




誰かが 言ってた

子どもはね 成長して 成長しながら
大人になっていくんだって

でも 大人になると なくしてしまうものの方が 多い気がする

子どもの頃は こうできたのに
子どもの時は 何でもできたのに って


成長して 大人になったはずなのに

おかしいじゃないか


成長したのに どうしてできなくなってしまうの?




子どもの頃 幼かった頃
簡単に 掴めたはずの あの星は

成長するにつれ

どんどんどんどん

遠くなってしまった




近づきたいのに

そばに いたいのに





星なんて掴めないよ


そう言い放つ私に 小さな小さな幼い魔法使いは

小さな手を 力いっぱい空へとかざす
届け届けと 願いながら

ヒカリに 手を伸ばす





つかまえた




そう言って にこりと笑う





のぞいてごらん








それは かざした両手の間

キラキラと 瞬くそれは

2つの小さな手で作った 丸い隙間に

吸い込まれるように ふわりと 簡単に 収まっていた


ね、簡単でしょ?







あの時のように 純粋にいられたら


今の自分も 夜空にかざした手を見て

星をつかまえた


そう言って 笑顔になれるのかな


ヒカリに 近づくことが
ヒカリに 触れることが

自分にもいつか

できるのでしょうか



そして

触れなくても 近づけなくても
幼子のように 手に収まるヒカリを見て

きれいだね

そう言って 笑うことができるのでしょうか



今の自分は 自分勝手


好きになるのは 簡単だけれど

恋は 難しいですね