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本日の経済指標等の発表は以下が予定されております。

16:00 7-9月期独GDP改定値
17:00 ノワイエ・フランス中銀総裁講演
18:00 11月独Ifo企業景況感指数
22:30 10月カナダCPI
22:30 9月カナダ小売売上高
22:40 ジョージ米カンザスシティー連銀総裁講演
02:15 タルーロFRB理事講演
★イラン核開発協議(本日までの予定)

 昨晩のNY原油は、時間外取引は、中国11月HSBC製造業PMIが予想よりも悪化等もあり、93.5ドル前後の水準を軟調に推移しておりましたが、欧州時間入りしてからは堅調、さらに米国時間入り前から上げ足を早め急反発の状況でした。当日最高値は95.63ドルと当日安値93.47ドルから一時2ドル以上もの上昇しましたが、引け際にはやや軟化して95.44ドル(前日比1.59ドル高)で引けております。
 引け後はじり安で14時に95ドルちょうどまで一時的に下げましたが、17時前現在は、14時を境に堅調となり95.2ドル付近を推移しております。

 昨晩の急反発は、
・サウジの国境付近で迫撃砲が6発着弾した。
・テキサスのモティバ精油所が停電のため一部生産を停止した。
・ベルギーの精油所(仏トタル社所有)で爆発事故が発生した。
・先日リビアで一部輸出再開したばかりでしたが、また新たに製油所が閉鎖された。
 等があり、先日のEIA統計からも明らかとなった冬期需要の堅調さも相まって、石油製品全般が急上昇、そしてブレント原油も110ドルを回復する等、強気の状況でした。

 このような状況をきっかけに、本日続伸するかどうかが問題なのですが、肝心のイランの問題については2日目を終えて合意に至っておりません。状況を報じる記事はたくさんありますが、一例として、以下掲載しておきます。

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産経新聞 11月22日(金)10時10分配信
イラン核協議「進展なし」、溝埋まらず難航

 イランの核問題をめぐり、国連安全保障理事会5常任理事国にドイツを加えた6カ国とイランによる2日目の協議が21日、スイス・ジュネーブで継続されたが、合意には到達しなかった。イランのアラグチ外務次官は21日、「前向きな雰囲気だ」とする一方、「進展はない」と交渉が難航しているとの見解を示した。

 21日は核問題の包括的解決に向けた「第1段階」措置の合意案をめぐり、集中的に協議を行った。だが、欧米メディアによると、イランが主張するウラン濃縮活動の「権利」の取り扱いなどで相違が残っている。イランは欧米の原油禁輸、金融制裁の早期緩和への配慮を求めているもようだ。

 6カ国代表のアシュトン欧州連合(EU)外交安全保障上級代表とイランのザリフ外相は21日、2度にわたり会談。6カ国は同日夜に会合を開き、イランの主張を検討した。3日目の22日にはアシュトン、ザリフ氏が再び会談する予定。


日経新聞 11月22日(金)10時10分配信
イラン核協議「進展ない」 双方の隔たり解消されず 

 イランの核交渉を担当するアラグチ外務次官は、同国の核問題をめぐる欧米など6カ国との2日目の協議が終了した21日夜、「進展はない」と述べ、双方の隔たりは解消されておらず交渉が難航しているとの考えを示した。核協議開催中のジュネーブで記者団に語った。

 イランと6カ国は22日も3日目となる協議を続け、核問題の解決に向け、イランが核開発を制限する見返りに欧米が経済制裁を一部緩和する「第1段階」の措置の合意を目指す。

 イランのザリフ外相は21日、6カ国側の調整役を務める欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表と2度にわたって会談し、相違点についてのイランの立場を説明したもようだ。

 イランのメディアによると、ザリフ氏の説明を受け、6カ国側はイラン代表を交えずに21日夜開いた会合で、それぞれが本国に対応を相談した上で、アシュトン氏がその意見を集約することを決定。22日のザリフ氏との会談で内容が伝えられる見通し。

 核協議は20日に始まったが、イラン西部アラクで建設中の実験用重水炉の扱いやイランに平和利用目的の核開発継続を認めるかどうかなどをめぐり、6カ国側とイランの立場に溝があるとされる。米政府高官は20日、合意に向けた交渉は「非常に困難だ」との見方を示した。

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 このような協議難航の状況も強気に有利に働くものと思われますが、どのような形で今回協議を終えるのでしょうか…
 現状、相場は合意に至らないことを意識した上での動きを展開しているかと思われますが、もしも何らかの前向きな進捗や合意があれば、サプライズ的な受け止め方がなされる可能性もありますね。こればかりは、協議終了するまでは、なんとも…です。

 さて、本日のNY原油ですが、昨晩の急反発は、ここ2週間以上続いているレンジの上限で堅調維持したまま引け、もう一段高があれば完全にレンジ上抜けの状態になります。
 それを想定しての買いの手もありますが、昨晩のような突発的な材料による上げは、通常は持続力がないものです。しかし、直近2回のEIA統計の中間留分の大幅減から、根本的に冬期需要の堅調さが認められる状況下にありますので、先日の安値が短・中期的に底となる可能性も高まりつつあり、押し目買いに分がある展開となるかもしれません。
 
 売りの目線で考えると、まだレンジ内の動きであること、消費を上回る原油の増加傾向、昨晩の突発材料の解消、イランの核協議の前進と合意の可能性、を頼りにといったところかと思います。

 当方は、イラン核開発協議をはじめ、取り巻く状況が与えるインパクトは大きいと考えておりますので、それを受けて来週の展開を探っていきたいと思います。

 建玉ポジションは先日から変更なく売り維持ですが、今日の動きを見ながら損切りか越週か成り行きで対処の予定です。