皆さんこんにちは。孤独ソロキャンパーです。
今回は山の回、11月上旬の3連休に埼玉県飯能市にある棒ノ折山(棒ノ嶺)に登った様子をリポート!
 
こちらは渓谷沿いを楽しむ事ができる、プチ沢登りのような気分を味わえるとの事前情報を得て、ツレを伴い飯能市の飯能第一ホテルに前乗りして訪れた山である!県内で前乗りしてまで訪問したのには理由があり、それはこの山がかなりの人気であるということ。
 
バスで訪れる人も多いがクルマの人も多く、駐車場にクルマが置けるか心配になったからだ。早めに到着できるよう、現地近くに前泊することとしたのであった。前日は17時頃に飯能に到着、飯能第一ホテル近くにある精肉店「ミートショップ大野屋」でお弁当とお惣菜を購入し、ささやかなディナーを楽しんだ。
 
 

 

お肉屋さんなので、唐揚げがとても美味しかった!!!

 

さて、駐車場について色々と調べると登山口すぐそばに2か所ありそれぞれ数台置けるスペースがあるが、その他に日帰り入浴施設の「さわらびの湯」の第三駐車場は登山客にも開放しているとのこと。今回は白谷沢登山口から登り帰りは温泉施設そばの滝ノ平尾根登山口に戻ってくるルートのため、白谷沢登山口よりは温泉施設に近い方が帰りにお風呂に入りやすいので、こちらに停めることとした。

 

当日朝、7時過ぎにさわらびの湯第3駐車場に到着、クルマを停め歩きで登山口へ向かう。名栗湖の有間ダムへ。ダムまではだいたい10分程度だろうか。有間ダムは岩を積み重ねたロックフィルダムで、岩の間からは草が生えていて自然な雰囲気漂うダムであった。
 
こちらがダム堤体の上の通路。橋のように見えるがダムである!右が名栗湖である。ここには早朝にも関わらず多くのライダーがおり、自分のバイクの撮影をしているようであった。堤体の上もなかなか雰囲気のあるダムである。
 
ダム堤体から10分弱程度歩き白谷沢登山口へ、いよいよ登山の始まりだ!ちなみにこの登山口の手前に5台位の駐車スペースが、登山口するそばに4~5台位の駐車スペースがある。まだ1~2台分は余裕がありそうに見えた。登山届の提出ポストがあるが、私はいつものヤマップで提出済である!
 

 

 


登り始めてしばらくは川の姿は見えず斜面を歩く道となっている。意外と急な斜面の縁を歩くような登山道で、道自体はそこまできつくは無い。そんな道を20分くらい歩いたところで眼下に沢が見え始めた!
 
おお!!!ナイスは滝じゃあないですか(笑顔)!私は滝が大好きである!水のエネルギーを感じられるからだ。反対にダムは苦手(汗)。動きのない水には淀んだマイナスな空気を感じてしまうからである!そしてその淀んだ水に巨大な人工物がある姿が・・・気持ち悪く恐怖を感じてしまうのだ!有間ダムは岩と草木に覆われ、そこまで嫌な感じを感じなかったが、白谷沢登山口近くにあった湖面から姿を表す巨大なコンクリートの建築物を見たときは・・・怖かった(汗)。意味がわからないでしょうが!
 
さて、話しを戻し・・・沢には小さい滝がいくつも見える!中々良い眺めである!そして明るい光が差し込む登山道は、陽のエネルギーに満ち溢れている!!!この沢沿いを歩いていると心もはずみ、気持ちよく登山を楽しめそうだ!
 
結構大きな岩がある渓谷である!何年もかけてこの沢が岩肌を削り、この中々迫力のある景色を生み出したのであろう!まさに水のエネルギーを直に感じることができる場所だ!
 
うーん、適当に撮影したとは思えない美しさ!たくましい大きな岩、それを切り開いたであろう水の力強さ、美しい晩秋の緑の木々、柔らかな光と対象的な影が生み出す美しい景色!こんな場所で登山を楽しめるなんてなんて素敵なことであろうか!
 
登山道には滝がたくさん!ここは本当に埼玉県なのであろうか!そんな渓流の美しさを満喫しながらの登山!もはや、登山ということを忘れ、渓流散策のような気分になってくる!これは人気がある理由がわかる。正直11月上旬なら紅葉も楽しめるのではと期待していたが、全く紅葉を楽しめはしなかった。
 
しかし、それでもお釣りが来るほどの満足度がある、自然のエネルギーと美しさを感じることができるスポットである!クルマで手軽に来れる観光的な渓流とは違い、自分の足で来なければ見れない自然の価値というものだ!
 
しかし、事前情報にあった沢登りというのは言い過ぎで、実際川に入るような場所はほぼなく浅い所を少し通る程度、ほぼ渓谷沿いを歩く登山である!まあ・・・リアルな沢登りになると、そんな装備が無いので困ってしまうが(汗)。しかし、水量が多い時期や雨の後に来ると違う姿なのかもしれない。大雨の後は通行禁止になることもあるようだ。自然の恐ろしさを舐めてはいけない!こんなに優しい雰囲気の水の流れも、雨の後には激流になるのだ!!!
 
こんな感じに沢のそばを歩く感じや、右から左へ沢を渡るような場所がたまにある。ここらも雨の後では完全に川になってしまうことであろう。
 
少し激しい場所はこんな感じで、左の隙間をよじ登のぼる場所、沢の一部の水が流れていない場所を歩いていく箇所もある。いずれにしても岩場を歩く事が多いので、登山靴ではなくスニーカーで来るのはかなりのキケンである!
 
1時間くらい登っただろうか、鎖場が登場する。とはいえちゃんと整備されているので登りやすく、それほど危険を感じるような難所という感じもない。しかし過去には鎖場で転落死亡事故があったらしいので、油断は禁物!
 
沢に沿った道はそれほどの急登という感じもなく散策しているかのような気分で、そこにアスレチック要素のように鎖場やロープ場、岩をよじ登る場所などがあり、楽しい道のりとなっている。急登で息が上がるような感じはあまりない。
 
いくつかロープ場があった。大人が真剣にアスレチックを楽しめるというのも面白い!しかし相手は自然なので舐めてはいけない!
 
1時間ほど沢沿いの道を楽しむと・・・気づくと沢とはお別れ(涙)!通常の山の中のルートになる。いや~、沢沿いルートは楽しすぎ!この沢沿いを歩きに来るだけでも十分に楽しめる場所ではないかと思う!
 
とまたロープが。前は階段があったが崩れてしまったのかな?ここもヨイショと楽しくクリア~!
 
登山道はしばらく階段を登るルートになる。少しきつくなってきたかな?
 
・・・と、階段を登ったところに林道があった(一般車は進入禁止)。この林道のところにベンチがいくつかあり休憩スポットとなっていた。我々も腰をおろし、しばしの休憩タイムとする。すると・・・後からかなりの人数が登ってきた!おそらく、同じバスに乗って登山に来た人たちではないかと思う。ベンチを譲るため先に進むこととした。
 
林道から先は結構な登りになる!沢沿いがなだらかであったツケが回ってきた感じた(汗)!ここはウネウネしたルートをたどるが、それでもかなりの急勾配である!こんな場所をしばらく登ると、またなだらかなルートとなり、その先にはさわらびの湯近くにある登山口からのルートの合流点となっていた。
 
合流点がこの辺り。少し合流点から滝ノ平尾根登山口へのルートに戻ったところにこの大きな岩「岩茸石」がある。この岩からは大きな木がニョキニョキと生えていた!これも自然のエネルギーを感じるスポットであった!
 
合流地点からはさらに急登が続く(汗)!・・・結構大変なルートを登ると、岩茸石山・黒山から続く尾根伝いの関東ふれあいの道との合流地点「権次入峠」である。ここも休憩スポットとなっていて多くの人がベンチに腰をおろし休んでいた。我々もここで一息入れることに。山頂へはあとひと踏ん張り、尾根まで出たから後は楽なルートであろう。ここでアルファ米にお湯を入れてご飯の支度をすることとした(歩いている間にご飯が戻るようにする)。
 
しかし、暫く進むと尾根伝いといっても結構な登りに!私の期待は脆くも崩れさり、急登との格闘となる!特に山頂手前はキツイ登りになっていた!
 
そんな急登を登ると・・・空が明るくなってきた!まさか・・・の山頂だ~!やったー!
 
眺望が開けているという北側の様子を見るが・・・木があってそんなに見えないな(汗)。事前情報ほど眺望は良くない。木々の隙間から伊豆ヶ岳や秩父の方角が見える感じかな?それでも山頂は多くの人で賑わっていた。山頂は思ったよりも広いので、人が多くても十分に余裕があった。
 
我々はちょうど東屋のベンチが空いたので、そこで昼食をとることに。先ほど膨らませたアルファ米とレトルトカレーである。画像を取り忘れてしまったのには理由があり・・・バーナーで温めていたレトルトカレーの入ったお湯を、ツレがひっくり返してしまうハプニングがあったりと、てんてこ舞いであったのだ(汗)!
そんなレトルトカレーの昼食を楽しみ、山頂をしばらく散策した後に下山をすることとなった。
 
下山を始めて気づいたのは杉林の美しさ!30m位はあるのではないかという、まっすぐに伸びた美しい杉の道を下っていく。
 
山頂から権次入峠、そして岩茸石まで戻ったところ。ご覧のように石から木がニョキっと生えているのだ!ここからのルートは温泉施設へ向かう滝ノ平尾根登山口へのルートを歩くことに。なので帰りは沢のルートは通らない(週末など人が多い時期は沢のルートは登りの一方通行が暗黙のルールらしいので)。できれば帰りも通りたかった!
 
岩茸石からしばらく歩くと、とても眺望の良い場所があった。頂上よりもこちらのほうがいい眺めである。手前の山が名栗湖を挟んで向かい合う金比羅山、その奥が伊豆ヶ岳ではないだろうか?画像ではよくわからないが、右側の方の山にはお寺のようなものが見えたので、天龍寺だと思う(天龍寺は足腰守護の仏様、いつか登ってみたい!)。
下りの途中にはこんな感じの根っこだらけの道が(汗)。根っこの道は階段状になっていて足場はしっかりとしているが、これだけの急な下り坂で根っこだらけだと、足の裏が根っこに当たり結構なダメージがある!ハッキリ言ってキツイ!私とツレはここを『根っこ地獄』と呼んだ(汗)。しかし、ここを登るのは相当大変だと思う!下りで良かった~。
 
そんな根っこの多いルートで苦戦しながらも、無事下山しました!こちらのルートは特に最後のほうが道の状態が悪いので、気をつけたほうがいい。そして・・・いきなり人の家の庭先のような場所に出るのでちょっとびっくり。
 
ちなみに道中でいくつかゴミを回収!山にポイ捨てはヤメてね〜!
 

 

 

 

 
と、この後は予定通りさわらびの湯で汗を流し、登山の疲れを癒やすのであった。このさわらびの湯は安く、登山ルートの起点にもなっているので大人気!名栗エリアでも一番人がいるのでは無いだろうか。
この後我々は16時ころにクルマでこの地を離れた。お土産に飯能名物の四里餅(しりもち)を買おうと思ったが・・・売り切れであった(涙)!

 

 

その悔しさを晴らすため・・・夜ご飯は珍しくガッツリ系を食べたのであった!
 

訪れたのは青梅市、河辺駅前にある「はちのこ食堂」、店の前では食堂のお子さんがバットを振っていたりと、ファミリー経営感が漂う懐かしい雰囲気の店であった。ここで食したのは肉であった。唐揚げと焼き肉のダブル盛り!しかも凄まじいご飯量(汗)!性分として残せないので、勢いで食べきった(ご飯は1/3でいいくらい)!

 

 
 

 

 

 

それでは今回の登山のまとめを!

 

■いいところ

何と言っても渓谷を楽しく歩けるところである。自然のエネルギーと美しさを、体で感じることができる「パワースポット」では無いだろうか?しかもそこにたどり着くには、自分の足で行かなければならない。だからこそ味わえる感動がそこにある。久々に自然のパワーをたっぷりといただいた気分となり、爽快な登山であった。

 

ルートは変化に飛んでいて、飽きることがない。前半の沢沿いのルートとアスレチック感のある鎖場やロープ場、その先の急登を超えれば岩茸石・そして尾根伝いの道・山頂・そして根っこ地獄・・・。変化のあるルートで楽しい登山を満喫できる。下りのルートは根っこが多くかつ状態の悪い箇所が多いが、行程随一の眺望を楽しむこともできる。特に沢のルートは季節ごとに変化があるであろうから、いろんな季節で訪れるのも楽しいことであろう。

 

そしてさわらびの湯を起点として2つのルートを楽しめる。また、竹寺~天龍寺、金比羅山もこのさわらびの湯を起点に楽しめる場所かと思う。さわらびの湯を起点とすることは、駐車場の確保と帰りの温泉を楽しむことにもなる。

 

 

■個人的反省点

 今回は心から自然の美しさ、優しさ、そして厳しさを味わうことができた!心を自然に任せ受け入れることができたと思う。自然とは言葉の通り自然、人も自然な心(変な予備知識や過去の経験など無し)で相対するべきである。その結果、美しい渓流の一つになったような気分であった。

 

ここで大事なのは自分が自然を受け入れるのではなく、自然に受け入れてもらうということである。自分も自然になるのだ。今回はそれが少しできたかなと思う。自分が自然の一つの小さな存在になるのだ。それが心から自然を味わう手段だと思う。

 

棒ノ折山周辺は適度に手入れはされているものの、ほとんどが自然のままという雰囲気である。自分が人間から獣になってしまったほうが楽しめるのである!私が月に何回かキャンプや登山を楽しむのは、まさにこれなのかもしれない。獣になりたいのだ!もちろん完全野生化はむりだから、獣ごっこレベルであるが、着飾ること無く自然のままいることは、とても爽快なのである!あなたも時折、週末限定で獣になってみてはいかがでしょうか?

 

さて、次回も登山となりそうです!11月は2日続けてヒマな日がなく、キャンプに行けそうもない(汗)!そろそろソロキャンプ、いつの日のことになるのやら・・・!