【妖怪・すねこすりとは】
岡山県に伝わる、ひとの脛にまとわりつく妖怪。
主に雨の降る夜に出現し、夜道を歩く人間の足元に纏わりついたり足の間を擦り抜ける。
擦られた人間は歩きにくくなるか転ぶかするが
それ以外には特に危害は無く、比較的安全な部類の妖怪である。
[妖怪・すねこすりの系譜と思われる猫。静岡県富士宮市にて撮影。]
一見、普通の猫の中にも、この妖怪の血を引いていると思われる
個体が混じっている場合があります。
妖怪としては比較的安全な部類とはいえ、やはり転ばされるのは嫌なものです。
特に、膝が痛かったり腰が痛かったり運動神経が鈍かったりして咄嗟に避けられない場合や
荷物(6kg超の猫が入ったケージ・大事なカメラバック等)を持っている場合の転倒は
大惨事に繋がる危険性が高いので、すねこすり猫との正しい歩き方を覚えておきましょう。
[すねこすり猫が現れた場合の対処方法。先ず立ち止まって動かない。]
すねこすり猫が現れたら、その場で直ちに立ち止まって下さい。
決して急いで追い越す等してはいけません。
ひとしきり、すねこすり猫の気が済むまで、根気よく思う存分擦らせます。
[歩く時の注意点。足の左右どちらかにすねこすり猫を立たせてはいけない。]
歩き出す時はゆっくりと。
スマホなど、落下⇒破損して困るものはポケットやバッグにしまっておくと良いでしょう。
すねこすり猫は動きが読み難いので、ながらスマホは大変危険です。絶対に止めましょう。
また、歩く際には、自分の足の左右どちらかにすねこすり猫を立たせてはいけません。
この写真からも判る通り、すねこすり猫は常に足の前に回り込む隙を窺っています。
[すねこすり猫は足の間に。歩調はすねこすり猫のペースに合わせる。]
このように、適度に足を開き、その間にすねこすり猫を入れます。
歩くペースはすねこすり猫に合わせ、速からず遅からずを保つよう心掛けて下さい。
とにかく、すねこすり猫を足の間から出さない事が肝心なのです。
[着衣に付着した草の実。]
尚、すねこすり猫による被害としては、転ばされる以外にも
すねこすり猫の体毛に付着した草の実を着衣につけられる等があります。
注意しましょう。
暫くは目の前に1万円札10枚並べてニヤニヤしながら眺めます。
[階段でのすねこすり猫との遭遇は特に危険!]
対処法さえ覚えておけば、すねこすり猫は決して恐ろしい存在ではありません。
寧ろ、ひと懐こくて可愛いといえるでしょう。
しかし、実際に歩いて(擦られて)みないと、どの猫がすねこすり猫なのかは判りませんし
昨日まで普通だと思っていた猫が、突然、本性を現す場合もありますので
よく注意して、観察する事が大切です。