この数年、少しずつ描いている鉛筆水彩画シリーズ。
今年の個展では、この様なイメージになりました。
我が家にいた猫をモデルに、何気ない日常の一コマ。
お天気の日には、よくベランダ側の窓辺で日向ぼっこをしていました
窓辺に並ぶささやかな花たち
精妙に揺れ動く空気の流れ
空高く飛びゆく鳥たちの気配を
燦々と太陽を浴びながら楽しんでいました。
猫ならではの繊細な感度と感性で
人間たちよりも、もっと・ずっと沢山の事を楽しんでいたように思います
そして
カーテンと窓の間は、ちょっとした「けもの道」で
茂みの中を行ったり来たりするような楽しさもあったのでしょう。。
ハピの気持ちでイメージを膨らませ、寄り添ってみることと
描くことで自分の気持ちを整えたい。
そんな思いで描いています
そして技法について。
普段の制作では
銅版画を作る前に鉛筆でスケッチやエスキースをします。
それを元に、画面の大きさに合わせて拡大縮小をかけトレース。
その鉛筆スケッチを、もっと丁寧に仕上げたら
版画ではあまり使わない色を楽しめる♬
と思ったのが始まりでした。
当初は、2Bや5B、8Bの鉛筆で描き込み
後から透明水彩を淡く、何度も重ねて着彩していました。
使う色の基本は、殆ど 赤 青 黄 の3色のみ。
シンプルが1番。
次第に、鉛筆独特の濁りを綺麗にしたい
それと定着液のフィクサチーフを使う時の溶剤のにおいが気になり
他の方法があるかを考え
今回から、色鉛筆の黒で描画を試しました。
ちょっとした画材の違いだけど、、
制作の快適さや仕上りは全く違います
色鉛筆はフィクサチーフなしでも、濁らずくっきりした線になる。
そして発色鮮やかなため、写真写りも良い。
水彩絵の具の上から描き込んでも、あまりテカらず馴染む。
という訳で、お気に入りの描き方が増えました♬
まだまだ色んな事や環境を、私のために整えていきたい。
小さな事が少しずつ、自分の快適な制作につながるように。。
そんな気持ちで、こつこつ たんたんと続けます。