私は1年間の間に大好きな祖母と母と父を亡くした。



これは21年前のお話。



不思議なもので、25歳の私は死という事を知っていたが自分の親だけは死ぬということは起こらないと思っていた。


祖母は脳梗塞で倒れてからずっと病院。

祖母は福岡、私たちは埼玉に住んでいたので母は東京と福岡間を行ったり来たり。


そんな中母の体調が悪くなり、私はただの風邪だろうと思っていた。今でも忘れない私が神戸出張の朝、父と母が駅まで車で送ってくれた。


「今日これからお父さんとお母さん癌研に検査に行ってくるからね。」


出張の日は慌ただしく過ぎて夕方神戸から母親に連絡入れた。

「大丈夫?検査どうだった?」


「帰ってきてから話そう。」


「まさか入院とか?」


「入院はしないよ。」


入院はしないからきっと大丈夫かなと思い、夜中に家につきお父さんとお母さん部屋は暗かったが、姉が起きていた。


「お母さん後3ヶ月だって。肺癌」


どうしよう。どうすれば良いのかな。

部屋をでたらお母さんが起きてきた。


二人でぎゅっと抱き合った。


「お母さん、大丈夫だからね。今できる中で最高のことをしよう。私がついてるから大丈夫だからね。」





今に私にとっての全てのつながりは大切で今はもう一度自分に向き合う時。でもいつも苦しくなったり涙が溢れたりする。だから少しづつ整理していこう。