猫の問題行動と対策2~爪とぎ~

よく「猫を飼うと家具や壁がボロボロになる」と聞くことがあります。
その原因の大半は不適切な爪とぎにあります。

ということで、今回は”不適切な爪とぎ”について
お話ししようと思います。





*爪とぎは大切な猫の習性

「爪とぎ」は猫にとって大切な行動です。

古い爪のサヤをはがして爪のお手入れをしたり、
体を伸ばしてストレッチをしたり、
なわばりを主張するマーキングの役割もあります。

猫の習性であり、爪とぎそのものをやめさせることはできません。



*なぜ爪とぎ器を使ってくれないのか

自分の爪とぎ器を使わず、
人にとって不都合な場所で爪をとぐことにも、
猫なりの言い分があります。

1つに用意されている爪とぎの素材や形、設置場所が
気に入らないことがあげられます。

ドアなどで爪とぎをするのは、
狭い部屋から解放してほしいという欲求の現れです。

中には、マーキングを更新するために、
さまざまな場所でひんぱんに爪とぎをする猫もいます。

爪をとぐことよりもストレッチをすることを主目的として、
あちこちで爪を立てて背筋を伸ばしている場合もあります。

また、なわばりを主張するために、
部屋の中でよく目立つ所で爪とぎをします。

椅子やソファの角などは、目につきやすいうえに
爪のひっかかりもよいので、猫にとっては狙い目となるのでしょう。



*爪とぎしてほしくない場所をガードする

不適切な爪とぎをやめさせるためには、
不都合な場所以外で猫に爪をといでもらうように
仕向ける必要があります。

そのためには、愛猫好みの爪とぎの素材、
スタイルなどを見極め、用意することが大切です。

爪とぎをされたくない場所には、
猫の爪が立たないように保護をします。

爪とぎの対象がソファやベッドならば
ツルツルのすべりやすい素材のカバーをかけ、
柱やタンスならばプラスチックやアルミ箔などで覆ってガードします。



*爪とぎの場所をしっかり教える

爪とぎ器は猫がわかりやすいところに置きます。

他の場所でしそうになったら、
すぐに爪とぎ器のところに連れて行きます。

間に合わず、他の場所でといでしまったら、
大きな声を出して、とりあえず爪とぎを中断させます。

爪とぎ器の使い方を教えるときは、
猫の前足を爪とぎにこすりつけます。

すると、自分のニオイがつくので、なんとなく理解します。

爪とぎ器がボロボロになっても、
新しいものに変えないでください。

猫はこのボロボロ感をとても気に入っていることもあります。



いかがでしたでしょうか?

初めは少し根気がいる作業になるかと思いますが、
慣れてしまえば、飼い主様も猫ちゃんにとっても
快適な生活が訪れると思いますので、

現在、お困りの方がいらっしゃいましたら、
ぜひ一度トライしてみてください^ ^