以前、腸閉塞で入院し、がんの転移が判明した話を書きました。

 

これ以上書くと身バレしそうなので秘密にしていましたが、あの話には続きがあります。でもなんかそれもアレなので、アレだから続きを書くことにしました。

 

それは、腸閉塞後、退院してから3週間が経った日のことです。

6ヶ月の余命宣告をされたものの、特に落ち込むわけでもなく、元気にキキとして会社に出勤していました。

 

ところがその日のお昼頃、なんだかお腹が痛くなりました。

でも、食後に痛みがくることは結構普通。大抵は1時間もすれば治まります。

 

なので、そのまま放置。気晴らしによゐクラをyoutubeで見てました。

しかし、30分経っても1時間経っても痛みは治まりません。

 

嫌な予感がする・・・

 

急にジェダイとして覚醒した私は、人知れずフォースを使い休憩室に移動。痛みをこらえていました。

 

2時間が経過しました。これはおかしい。こんなことはあの腸閉塞以来だ。痛みの雰囲気も似ている。

救急車を呼ぶべきか・・・

 

しかし、ここは会社。救急車など呼んだら大騒ぎ。退院したばかりなのにみんなに心配もかけてしまう。

この迷いが全ての元凶でした。

 

急激に増す痛み。左手でお腹を押さえ、右手で身体を支え、トリッキーな「く」の体勢から動けない。

1cmでも動いたら激痛が走る。目の前にスマホが転がっているのに、拾うことができない。

 

しまった。Hey!Siriの機能をONにしていればよかった。Siriに冷たくしたせいで、遠くから緊急SOSをかけることができない。

 

次々とあふれ出る冷や汗。しかし、右手も左手も動かせない。

スマホを取ろうと5mmくらい手を動かしてみるが、あまりの激痛にすぐに戻さざるを得ない。

 

右手と左手とスマホの3すくみ状態。

 

僅か1ヶ月前、二度とあんな痛みはごめんだと思った事を思い出す。子供が生まれた日のことや、初めてのデート、失敗した受験・・・

いかん、走馬灯だ。

 

これは死期が迫っている。

 

やるしかない。20cm先にあるスマホを取り、瞬時にロックを解除。会社に電話をかけ、助けを呼ぶ。

それだけだ。時間にして15秒。それだけ我慢すればなんとかなる。

 

そうだ。やればできる。俺はやればできるんだ!

 

大坂なおみのコーチの様に自分を励まし、世紀の大一番に挑む。

 

果たして、momizoはこの危機を乗り越えられるのだろうか・・・。

 

<つづく>