花山天皇退位への陰謀は、藤原北家筆頭の兼家を中心に密かな熱気を孕んで進められて行きます。

花山天皇の側近として信頼を勝ち得た次男道兼は、自分も剃髪して仏門に入ると唆し内裏から天皇を脱出させるのです。

 

全ては自分の娘詮子が産んだ東宮を天皇として即位させ、外祖父として権威を手中に収めることを望み、その上でこの企みが失敗したときには、この企みに加担していないものとして道長に北家の行く末を託すなど_2重3重に策を練っていた藤原兼家は恐ろしい人だと改めて感じました。

道長と詮子の会話で、詮子が信じられるのは道長だけで源氏の血筋と結んで東宮のバックボーンを強化する案を勧めています。詮子は父親である兼家を嫌っていますが、人を駒のように動かす手腕は1番父親に似ているのかもしれません。

 

道長は父親の望みが叶い一族の反映が約束されたのを見て、嫌気がさしてしまいます。

まひろへの恋情も過熱し、やっとの思いで巡り合えた一夜に一緒に逃げようと持ち掛けたのです。

 

この時のまひろの答えが明快で賢くて好きでした。

「貴族の子に生まれて何不自由なく育った道長さまが駆け落ちして、私と暮らすビジョンが思い描けない。あなたには今の地位であなたにしか成しえない力で、この国を変えて欲しい」

 

まひろは幼い頃から道長(三郎)だけを想ってきた一途な女性です。だけど、彼女には学問を究めてきた父親譲りの広い知識があったのでしょう。自分の胸の中にある恋だけに流されない国に対する思いがあるように感じました。2人は一夜を共にしたけれど、この恋が一筋縄ではいかないことは明白

 

次週あたりで引き裂かれてしまうのかなぁ。。。

 

オススメ度:星空星空星空星空満月

道兼が自分は剃髪せず「それでは私はこれにて」って去ったときの、花山天皇の鳩マメな顔が忘れられませんw