映画「波紋」公式サイト 5月26日(金)公開! (hamon-movie.com)

 

昨日、7月1日は映画館のファーストデイなので物色していた「波紋」を新宿シネマカリテで見てきました。※映画を「みる」は見る?観る?視る?どれが正しいのかねえ。

 

この映画を見たいと思ったのは主演が筒井真理子さんだったからなんだけど、出演者が光石研、キムラ緑子、江口のり子、平岩紙、安藤玉恵、柄本明、木野花_って私の好きな癖のある役者の総ざらいだったので見に行かなくちゃーと思ったのです。忘れていたわけではありませぬが、磯村勇斗さんもご出演されています。

※名前だけだとわからないかも知れませぬが顔を見たら「あーーーっ!」って思う人ばかりです。

 

あらすじは、震災の年に寝たきりの舅と息子を残して旦那に蒸発された妻が、心の拠り所として新興宗教にはまるわけです。あっという間に月日は流れて息子は母を残して九州の大学へ進学し向こうで就職、舅は半年前にやっと他界して主人公は更年期障害に苦しむパートをしながら夫の残した一軒家で生活しています。家の中には新興宗教の祭壇とグッズの「水」。花が沢山咲いていた庭は、白い砂と岩の枯山水に変わっています。

そんなところに、ガンで余命宣告された旦那が戻ってきます。

 

新興宗教は心の安寧がすべてに通じる_だから信仰グッズの「聖なるお水」を飲んで平静を保つように教えています。主人公はそのお水を飲んで耐えてたんだと思う。器のふち迄溜まった水をこぼさないように。旦那が戻ってきたことで1発目の大きな波紋が生じて、器の外に水があふれ始めます。

また、頑なに自分の思いをこぼさなかった主人公がパート先でできた友人(同士かなw)に内なる思いを吐き出したら「仕返ししなさいよー!」って宗教友だちは絶対言わなかった言葉に背中を押されるように、少しづつ彼女の中で何かが変わっていきます。その少しづつが絶妙なの。

※彼女が仕掛ける本当にちっさい仕返しがおもしろくって、隣の席の男性が肩を揺らして笑ってましたw

 

友だちの入院、友だちのペット(亀)を預かったり、息子が彼女を連れてきたり、主人公を取り巻く波紋がどんどん広がって、きっと彼女は器の外にはみ出ることができたんじゃないかな_って終わります。

 

筒井真理子さんはお芝居のとってもうまい女優さんで、結構いろっぽいイメージを持ってるんだけど今回の映画は綺麗で色っぽいを排して、ラストの解放感を際立たせてると思いました。

最後の最後で喪服で赤い傘をさして立ってるだけで、オーラ全開でした。

 

人を選ぶと思いますが、好きな人は好きな映画w

 

オススメ度:カメカメカメカメ