そして最後はやっぱりS崎。


土曜日のミーティングの話しが、

チョイ出しで、モラ課長から語られる。


モラ課長にはS社の『財務状況』を、

S社の業務だけで考えるのは、

間違えていると何べん言っても、

理解できないようで、


悔し紛れに


「あと1億円くらいの物件が取れて、

そこから、

2%の利益をうちが取れれば、

俺の計算だとどうにかなります」


って言ったそうです。


するとS崎さんたら


「よし!分かった!

じゃぁ、1億の仕事を取ってきて、

そこから3%、うちが取れれば、

絶対に大丈夫だってことだ。

取ってこよう!!がんばろう!!」


って言ったそうな。


モラ課長も以前、

S崎には清掃業界の利益率や、

外注への委託額などの話しを、

繰り返し話したそうですし、

この間、私も電話で話しをしたのに、

3%、仲介料を取ればいいと、

言っちゃた。


その場にいた

S社本社従業員はきっと全員一致で、


「やれるもんなら、やってみな?」

「そんなんじゃ、

どこの外注も請けられないけどね」


と思ったはず。


社長がそれは無理だと、

教えるべきなのに、

何も言わなかったそうだし。


っていうか、

経営者の社長が、

それでは丸投げが成り立たない事を、

理解していないのでしょう。


普通に考える力があれば、

仲介手数料だけで3%?


1億だったら300万円も、

履行会社から

巻き上げる事になりますよね?


逆に考えてみろって感じです。


単純に考えて、

実際業務を行うのに、

1億円かかる現場があるとして、

履行する会社が直接仕事を請ければ、

2%の利益を上乗せし、

1億200万円で見積もりしますよね?


ところが、S社がその間に入り、

3%寄越せとなれば

5%上乗せしなければ、

履行会社が赤字に。


1億500万円の見積もりを、

発注元に出して、

発注元が納得するか???


1円でも安く会社に受託してくれる会社に、

発注するのが常識でしょ。


高い見積もりを出してくる会社に、

仕事なんてくれるわけがない。


こんな単純なことも分からないS崎が、

モラハーランドS社の営業部長になりました。




○●○●○●○●○●


この話しをしたときに、

モラ課長に言いました。



「課長の計算、間違えてるよ。

1億円じゃ足りないよ。

最低あと2億は必要だよ。

借金の返済も考慮すると、

本当はあと3億は必要。」


「11億の売り上げを維持できなければ、

S社は持ちません」


『ふーん、そうなの?』

みたいな顔をしていたので、

私が言っている事が、

事実であることを証明するために、

決算書の販管費の部分を見せました。


販管費合計 177,5××,×××円

売上高    826,8××,×××円


税金も支払わなければなりませんし、

2割の利益で捻出するには、

単純計算で、

10億円の売り上げがなければなりません。


決算書の数字を見て、

固まったモラ課長。


「こんなに掛ってるんだ・・・。」




前にも言ったんだけどねぇ・・・。